2019年9月15日(日)

対中関税第4弾、市場動揺再び、日経平均、下げ幅今年2番目

2019/8/2 19:40
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米国の対中関税第4弾の発表を受け、金融市場が再び動揺した。2日は日経平均株価が前日比453円安と今年2番目の下げ幅を記録した。円相場は一時1ドル=106円台後半まで円高が進み、原油価格も急落した。米中対立の激化で投資家がリスク回避に動いた。相場の変動率上昇に伴う機械的な売りも株安に拍車をかけた。2日の米株式市場でダウ工業株30種平均の下げ幅は一時300ドルを超え、市場の強気ムードは後退している。

2日の東京株式市場では前日の米国株安を受けて、「朝方から指数先物に売りが広がった」(T&Dアセットマネジメントの酒井祐輔シニア・トレーダー)。日経平均の下落幅は一時580円に達した。終値は2万1087円だった。アジア株市場も総じて軟調だった。中国の上海総合指数が3日続落したほか、香港のハンセン指数も2%安に沈んだ。韓国総合株価指数は7カ月ぶりの安値をつけた。

背景には投資家のリスク回避姿勢の高まりがある。7月末に米国は利下げに動いたが緩和姿勢が市場の想定よりも弱く、米金融政策の先行きは見通しづらくなっていた。そこに突如として対中関税第4弾が発表され、世界景気の先行き懸念が高まった。

ボラティリティー(変動率)の上昇も株安に拍車をかけた。変動率が上昇した資産の買い持ち高を機械的に減らす投資家からの売りが広がった。

将来の株価の値動きの大きさを示す変動性指数「ボラティリティー・インデックス(VI)」を見ると、日経平均VIは2日に前日比15%高と急伸し、2カ月ぶりの高水準を付けた。米国やアジアでも上昇が顕著だ。

投資家のリスク回避志向の高まりは他の市場からも読み取れる。米原油先物は1日に前日比8%安と急落した。日本時間2日午後も1バレル54ドル台で推移する。景気減速による原油需要減退懸念が増し「当面軟調に推移しそうだ」(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員)という。

一方、円は買われた。2日の外国為替市場で円は一時、約1カ月ぶりの円高水準となる1ドル=106円台後半まで上昇。前日の東京市場の終値に比べると2円以上の円高で、1日の値幅としては年初に円が急騰した「フラッシュ・クラッシュ」以来の大きさだ。将来のドル円相場を予測して取引するオプション市場では予想変動率が上昇。円高見通しも急激に強まっており、「9月までに1ドル=105円はあり得る」(あおぞら銀行の諸我晃総合資金部部長)との声が上がる。

米中対立による世界景気の先行き懸念は、対中関税の引き上げが発表された5月にも高まった。市場では「8月を通じてリスク回避の動きが続く可能性がある」(三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジスト)との声が上がる。もっとも、米利下げへの期待が下支えになるとみられ、「日経平均が2万円を下回る可能性は低い」(瀬良氏)という。

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