2019年9月18日(水)

原発事故、国の責任認めず 避難者訴訟で名古屋地裁

2019/8/2 16:45
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東京電力福島第1原子力発電所事故で福島県から愛知県などに避難した42世帯128人が、国と東電に慰謝料など約14億4千万円の損害賠償を求めた集団訴訟の判決が2日、名古屋地裁であった。桃崎剛裁判長は東電に対する請求の一部を認め、原告109人に約9600万円を支払うよう命じた。国の賠償責任は認めなかった。

名古屋地裁判決後に記者会見する原発事故避難者訴訟の原告ら(2日、名古屋市中区)

全国約30の同種訴訟のうち、国を被告とした集団訴訟の判決は9件目で、国の賠償責任を否定したのは3件目。先行する訴訟は東京高裁などで審理が進んでいる。

桃崎裁判長は判決理由で、国は海抜10メートルを上回る津波の到来を予見できたものの、「確立した知見ではなく、原発事故の発生が切迫していたとはいえない」と指摘。非常用電源を建屋で守る対策などを取っても事故は避けられなかったとして、違法性を否定した。

東電が支払う慰謝料の額は原告の個別の事情に応じて算定した。避難指示区域外からの自主避難についても一定の合理性を認めた。

訴状などによると、原告は福島県南相馬市などから愛知、岐阜、静岡の3県に避難した6~81歳の男女128人。このうち105人はいわき市などから自主避難した。

原告側は、巨大津波を予見できたのに東電が必要な安全対策を取らず、国は改善を命じることを怠ったと主張していた。

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