2019年9月20日(金)

ロシア首相が択捉島訪問 北方領土の実効支配を誇示
15年以来4度目 独自開発の姿勢強める

2019/8/2 12:37
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【モスクワ=小川知世】ロシアのメドベージェフ首相は2日、北方領土の択捉島を訪問した。水産加工施設などを視察し、独自に地域開発を急ぐ方針を示すとともに、北方領土はロシアの領土だと語り、領土問題で日本に譲歩しない立場を強調した。停滞する日ロ平和条約締結交渉への影響が懸念される。

2日、択捉島を訪問したロシアのメドベージェフ首相(中央)

2日、択捉島を訪問したロシアのメドベージェフ首相(中央)

メドベージェフ氏の北方領土への訪問は2015年以来、4年ぶり4回目。現地からの報道によると、2日にサハリン州のユジノサハリンスクから空路で現地入りした。極東開発を担当するトルトネフ副首相ら複数の閣僚も同行したもよう。

メドベージェフ氏は北方領土への訪問に対する日本政府の抗議について「ここは我々の土地で、ロシアの領土である。(抗議を)懸念する理由はない」と反論した。国内の訪問に他国の同意を得る必要はないと主張し、「このような(日本の)反発が大きいほど、ロシア政府の代表が訪れる理由がある」と譲歩しない姿勢を強調した。現地で記者団に答えた。

インタファクス通信によると、メドベージェフ氏は2018年に開業した温泉施設や、学校や住宅の建設現場を視察。建設現場では地元当局の代表者から、老朽化した住宅からの移住を予定していると説明を受けた。メドベージェフ氏は「対象となる住人が現代的でよい住宅を得るため、全てを完了する必要がある」と計画遂行を指示した。

同氏は2日、択捉島入りに先立ち出席した会合で、クリール諸島(北方領土と千島列島のロシア側の呼称)の発展へ「特別な手段が必要だ」と述べ、免税策の導入にも意欲を示した。

北方領土問題を含む日ロ平和条約交渉では日ロ首脳が18年11月、2島の日本への引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に交渉を加速することで一致した。ロシアは北方領土が第2次世界大戦の結果、ロシア領になったと主張し、歩み寄る姿勢を見せていない。6月の日ロ首脳会談でも進展はなかった。

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