ダウ・デュポン分割3社、4~6月期は2社が赤字に

2019/8/2 5:57
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【ニューヨーク=西邨紘子】米化学・農業大手ダウ・デュポンの3分割で誕生した素材化学のダウ、特殊産業材のデュポン、農業のコルテバ・アグリサイエンスが1日までに発表した4~6月期決算は、ダウが大幅減益、残る2社が赤字に転落した。世界的な景気減速や米中関税問題の長期化で、各社は独立直後から厳しい事業環境に直面している。

ミシガン州の新ダウ本社と社旗

ダウは売上高が前年同期比14%減の110億1400万ドル(約1兆1800億円)、純利益は94%減の7500万ドルにとどまった。世界的な景気減速を受けたエネルギー・石油化学素材の価格下落に加え、幅広い産業材の需要が減少した。

デュポンは最終損益が5億7100万ドルの赤字(前年同期は17億6900万ドルの黒字)に転落した。エタノール相場の下落などを受けて12億ドルの減損損失を計上したことが響いた。

売上高は7%減の54億6800万ドルだった。販売価格を2%引き上げたが、全体の販売数量が5%減と落ち込んだ。全事業分野が減収で、特に自動車向け素材や、メモリー在庫のだぶつきによる半導体素材の落ち込みが目立った。

農業大手コルテバ・アグリサイエンスは売上高が55億5600万ドルで同3%減、最終損益は6億800万ドルの赤字(前年同期は6億9400万ドルの黒字)だった。主力市場の米穀倉地帯が大規模な洪水の被害に遭ったことで種子の需要が減少、北米の売上高が8%減った。南米の農薬販売拡大などで米国外は1割増収となったが、落ち込みを補い切れなかった。

ダウのジム・フィッタリング最高経営責任者(CEO)は直近の景況感について「貿易問題を巡る緊張は、消費者の(購買力への)自信を揺さぶっている」と話した。

各社は、19年後半の見通しにも慎重な姿勢を見せる。フィッタリング氏は関税問題などの先行き不透明さを受けた顧客の買い控えで「世界経済はまだ拡大基調だが、ペースは減速している」と説明。19年後半に向け、コスト圧縮を進めるとともに、当初25億ドルを予定していた設備投資を20億ドルに減らす方針を明らかにした。

デュポンは19年12月通期の売上高を、前期比2~3%増とした前回予想から「多少のマイナス成長」(同社)と下方修正した。デュポンのマーク・ドイルCEOは「コスト関連の対応を強めることにより、予想される売り上げ減の影響は和らげられる」と自信を見せた。

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