Brexit懸念で英中銀が景気予測下げ 政策金利は据え置き

英EU離脱
2019/8/1 22:00 (2019/8/2 1:30更新)
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英中銀は現行の政策を維持する=ロイター

英中銀は現行の政策を維持する=ロイター

【ロンドン=篠崎健太】英イングランド銀行(中央銀行)は1日に発表した経済見通しで、2019年と20年の英成長率予測を引き下げた。英国の欧州連合(EU)からの離脱や米中貿易摩擦などで成長が鈍ると判断した。ただし「合意あり離脱」という前提条件は維持。「緩やかで限定的な利上げ」を続けるという金融政策の方向は見直さなかった。

カーニー総裁は同日の記者会見で「世界貿易とEU離脱を巡る著しい不透明感が英経済に重荷になっている」と語った。19、20年の実質成長率を1.3%とし、前回(5月)に比べ、それぞれ0.2ポイントと0.3ポイント引き下げ、景気認識を下方修正した。

「世の中が意識する合意なき離脱の確率は著しく高まった」。カーニー総裁は名指しこそ避けたが、ジョンソン政権の発足で政治リスクが高まっているとの認識をにじませた。さらに合意なき離脱となった場合は「ポンド安、物価上昇率の拡大、成長率減速」と具体例を挙げて、経済に悪影響が及ぶと踏み込んだ。

ただ英中銀としては引き続き「合意あり離脱」をメインシナリオとすることを確認した。ジョンソン政権の離脱方針を「合意なし」と決めつけるには時期尚早と判断したようだ。

こうした政治認識を踏まえ、前日まで開いた金融政策委員会で年0.75%の政策金利を据え置くことを全会一致で決めた。今後の金融政策の方向性について政策委の議事要旨は「物価高圧力の高まりと(景気)下方圧力のバランスをとる必要がある」と両にらみで臨む構えを示したが、いまのところ利下げ方向にかじを切る米欧の主要中銀とは、一線を画している。

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