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クジラ、商業捕鯨再開後初の取引 赤身1キロ3500円 需要喚起課題

2019/8/1 19:53
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31年ぶりに再開した商業捕鯨により、日本の沖合で初めてとれたクジラ肉が1日、仙台市中央卸売市場(仙台市)に入荷した。初競りとなった取引の平均価格は、代表部位の赤肉が1キロ3500円。調査捕鯨時代を上回る価格が付いた。水産卸や外食産業では需要喚起に動いている。

初入荷した生のクジラ肉は短時間で完売した(仙台市中央卸売市場、1日)

日本は6月末に国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、7月1日から排他的経済水域(EEZ)内で商業捕鯨を再開した。山口県下関港を出港した船団は三陸沖などでニタリクジラ67頭を捕獲。一時帰港で陸揚げしたクジラ肉500キロが、仙台市中央卸売市場で販売された。

初競りにかけたクジラ肉は15分で完売した。代表部位の赤肉の平均卸値は1キロ3500円。2万円の高値が付く取引もあった。脂肪分が多い尾の付け根周辺部位「尾の身」は同8000円だった。今後すし店などの外食店を中心に販売される。

調査捕鯨時代は、水産庁などが調査経費や需要動向を勘案して販売価格を設定していた。冷凍赤肉は段階的に値下がりし、最近では1キロ1000~2000円程度だ。一概に比較できないものの、調査捕鯨による流通価格を上回った。

捕鯨の再開が話題を呼び、想定以上の「ご祝儀相場」になった可能性もある。同じ水産物(赤身)で比較すると、豊洲市場(東京・江東)の7月第4週の卸値(中値)は、高級な刺し身に使うクロマグロが1キロ6860円。すしに使うメバチマグロは1キロ1037円と、割安感はない。カツオは同540円だ。

商業捕鯨が30年以上中断し、クジラになじみのない消費者も増えた。捕鯨の持続には、需要の喚起が不可欠だ。すしチェーン「うまい鮨勘」を運営するアミノ(仙台市)は、クジラの竜田揚げや味噌焼きを人気メニューに育てた。同社の上野高正会長は「料理を工夫し幅広い世代に提供したい」と話す。

卸大手、仙台水産(仙台市)はクジラを使ったハンバーグ、カレー、サラダなど新たな料理を飲食店向けに提案。クジラ肉の売上高を前年比2割以上増やす計画だ。同社の島貫文好会長は「消費者が喜ぶ食べ方を提案し、食文化を育てていく必要がある」と説明する。

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