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ロンドン証取、データを成長の核に 情報会社買収を発表

2019/8/1 20:30
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【ロンドン=篠崎健太】英ロンドン証券取引所(LSE)グループは1日、金融情報会社リフィニティブ・ホールディングスを買収すると正式発表した。負債込みの買収総額は270億ドル(約2兆9400億円)。売買の場を提供する伝統的な事業が成熟し、世界の主要証取は取引の積み重ねで集まる膨大なデータを糧に成長加速の機会を探る。取引所の情報会社化に弾みがつきそうだ。

英ロンドン証取は情報サービス分野に力を入れている=ロイター

英ロンドン証取は情報サービス分野に力を入れている=ロイター

LSEは発行する新株を対価に、既存株主の米ブラックストーン・グループとトムソン・ロイターからリフィニティブの全株式を取得する。2社はLSEの主要株主になる。競争当局の認可とLSEの株主総会の承認を経て、2020年後半の買収完了を見込む。

18年12月期の連結売上高はLSEの21億3500万ポンド(約2800億円)に対し、リフィニティブはポンド換算で約52億ポンドと、2.5倍近い規模だ。巨大な相手をのみ込む買収の狙いは、継続課金型で安定した収益が見込める膨大なデータを取り込み、将来の成長につなげることにある。

1698年まで源流が遡るLSEは世界を代表する証取の一つだが、伝統的な市場部門の売上高はグループ全体の2割ほどで今や「傍流」だ。部門別では株価指数やリアルタイムの市場情報などを手掛ける情報サービスが約4割と最大。清算・決済など「ポストトレード」が約3割で続く。

先進国では新規株式公開(IPO)などの爆発的な成長が見込めないうえ、市場部門は収益が市況に左右されやすい。一方で、取引所には売買を通じて価格などの膨大な情報が日々蓄積されている。「内部には貴重な1次データが眠っており、活用による伸びしろは大きい」(業界関係者)

LSEは14年に米運用サービス大手フランク・ラッセル(現FTSEラッセル)を買収し、17年には債券の分析・指数事業を米シティグループから取得した。リフィニティブを傘下に収めればデータ事業を一気に拡充でき、様々な市場情報を付加価値の高いデータ商品に加工するノウハウが手に入る。金融情報端末「アイコン」など顧客とつながる媒体も得られる。

機関投資家が使う外国為替や債券の電子取引プラットフォームが加わり、リフィニティブが強い北米で収益基盤を広げられる。買収完了から5年でコスト削減など年3億5000万ポンドの相乗効果を想定しているという。

デビッド・シュワイマー最高経営責任者(CEO)は同日の電話記者会見で「データ管理・分析・提供の能力を高められる。グローバルな金融市場インフラグループになる」と強調した。

取引所同士の単純な大型M&A(合併・買収)は難しくなっている。LSEは独ドイツ取引所との経営統合をめざしたが、17年に欧州連合(EU)の欧州委員会が競争法違反の疑いで却下し、撤回を迫られた。15年にはニューヨーク証券取引所(NYSE)を傘下に持つ米インターコンチネンタル取引所(ICE)が米金融情報サービスのインタラクティブ・データ・コープ(IDC)を買収した。データを軸とした取引所のM&Aが今後も広がる可能性がある。

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