東北の19年度設備投資計画5.5%増 自動車がけん引

2019/8/1 18:42
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日本政策投資銀行東北支店が1日発表した2019年度の東北の設備投資計画は、東北地域の投資が18年度実績に比べて5.5%増の5916億円だった。製造業は2年連続で伸び率が20%を超えた。電気自動車(EV)に対応するための設備増強など自動車関連がけん引した。ただ米中貿易摩擦など海外市場への懸念が根強くあり、投資に慎重な姿勢もみられた。

トヨタ自動車東日本は東北に小型車の生産を集約する

調査は6月に実施。東北6県と新潟県内で投資の計画があると回答した1091社を集計した。

18年度の実績値は全産業で8%減と5年ぶりのマイナスとなった。当初の計画値では17.7%増を見込んでいたが、電力会社の設備更新の投資が一服したことなどで計画を下回ったようだ。ほかにも予定していた投資が工事の遅れで翌年度に先送りしたケースがあった。製造業は実績値でも20.9%増と17年度に比べて大幅に伸ばした。

19年度の計画値は製造業が21%増だった。内訳をみると、輸送用機械が42.5%増と大きく伸ばした。自動車関連でEVなど高機能化に対応するための設備投資が続いている。電気機械も28.7%増で、車載用電子部品の増産で投資への意欲が高い。化学は沿岸部の工場で生産拠点の再編に向けた投資が見込まれる。

東北への生産集約の動きも追い風となる。トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)は20年末までに小型車の生産を東富士工場(静岡県裾野市)から東北に集約する方針だ。同工場で手がけている車種の大半を宮城や岩手の工場に移管する。これに伴って、取引先の部品メーカーが増産に向けた投資に動いているようだ。

非製造業は11.6%減と2年連続でマイナスだった。不動産や電力が前年度を下回り、一服感が広がっている。不動産は前年度にあった大型商業施設の増床が一段落した影響で、40.9%減と落ち込んだ。電力は発電施設での投資が減った。一方、卸・小売りは増やした。卸は東北で相次ぐ物流施設の新増設が押し上げた。既存施設で能力増強投資も伸びている。

県別の全産業でみると秋田の42.0%増が最も大きかった。青森は8.7%増、岩手は21.2%増、宮城は4.8%増、山形は7.6%増、福島は1.7%増だった。

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