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足羽川ダム、事業費340億円増、福井県負担81億円増

国土交通省が建設を進める足羽川ダム(福井県池田町)の事業費が340億円増えて1300億円となることが1日、大阪市内で開かれた事業評価監視委員会で了承された。福井県の負担も81億円増えて310億円になる。2006年度に960億円と算定した見積もりの甘さや、事業の長期化による人件費上昇などコスト増リスクが現実になった。

同ダムは20年度に本体工事に着手し、26年度に完成する予定。福井県も事業費増に同意した。同省の説明によると、人件費上昇などの社会的要因で187億円増える。水没する道路の代わりに建設する道路の崖崩れ対策の拡大や、ダム洪水調整地の地滑り対策場所の増加など9件の工事計画変更で180億円増加した。

周辺河川の洪水を防ぐためにダム湖に水を導くトンネルの小型化などで27億円を削減したが、事業費は差し引き340億円増えた。今後も事業費が拡大する可能性はあり、自治体側に拒否権は原則ない。

費用対効果については費用が増えた一方で、下流の福井市などで世帯数が微増するのに加えて北陸新幹線の将来の開通などで被害軽減効果が増したとして、費用便益比1.3は変えなかった。

足羽川ダムは1983年度に調査が始まり、94年度に水道用水を含む多目的ダムとして事業に着手した。水道用水が不要になったため事業継続が困難になったが、2004年の福井豪雨で治水ダムとして継続された。

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