ミタルが16年以来の最終赤字、4~6月 鋼材価格下落で

2019/8/1 17:43
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【フランクフルト=深尾幸生】鉄鋼世界最大手の欧州アルセロール・ミタルが1日発表した2019年4~6月期の決算は、最終損益が4億4700万ドル(約490億円)の赤字だった。前年同期は18億6500万ドルの黒字だった。最終赤字となるのは16年1~3月期以来、13四半期ぶり。製品である鋼材の価格が下がる一方、原料の鉄鉱石の価格が上がり、利幅が圧縮。米国で資産を減損したほか、欧州の収益力も大幅に悪化した。

欧州での鋼材需要が弱い(ミタルのベルギーの製鉄所)=ロイター

売上高は前年同期比4%減の192億7900万ドルだった。期中の粗鋼生産量は2380万トンと3%増えたが、平均鋼材価格は9%下落した。指標としているEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は49%減の15億5500万ドルだった。

地域別では、鋼材価格下落にともない北米で6億ドルの減損を計上し、5億3900万ドルの営業赤字だった。欧州は鋼材価格が12%下がった。ミタルによると「歴史的低水準」に落ち込んでいる。18年に買収完了したイタリアの鉄鋼大手イルバを巡っても減損が発生、営業損益は3億100万ドルの赤字だった。

5月に1%の減少へと下方修正した19年の欧州の鋼材需要見通しを再度見直し、1~2%の減少とした。期初時点では1%増えるとみていた。需給バランスを修正するため、ミタルは5月以降、域内生産能力の約1割に相当する規模の減産に入っている。

ラクシュミ・ミタル最高経営責任者(CEO)は声明で「19年前半の市場環境は非常に厳しかった。世界の過剰生産能力は明確な課題として残っている。欧州への鋼材流入を防ぐため、さらなる対応が求められる」と危機感を示した。

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