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五輪きっかけに東京変わる 学生、街づくりにアイデア
池上彰と考える2020年の東京 津田塾大・芝浦工大の学生と語る

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2019/8/7 5:30
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ジャーナリストの池上彰氏(右)とテレビ東京の福田典子アナウンサー

ジャーナリストの池上彰氏(右)とテレビ東京の福田典子アナウンサー

2020年東京五輪・パラリンピックを契機とし、東京の街づくりについて考えるシンポジウム「池上彰と考える2020年の東京」(日本経済新聞社主催)が7月23日、東京・千代田のイイノホールで開かれた。ジャーナリストの池上彰・東京工業大特命教授が講演したほか、外国人のおもてなしや防災活動にかかわる大学生の取り組みについて意見が交わされた。

第1部ではジャーナリストの池上彰氏が「1964 東京は輝いていた」と題し、前回の東京大会の思い出や街の変化について語った。(聞き手はテレビ東京の福田典子アナウンサー)

福田 前回大会にはどんな思い出があるでしょう。

池上 私は14歳、中学2年生だった。自宅の白黒テレビで開会式の中継を見た。学校では興味のある五輪関連記事をスクラップし、感想を書く宿題が出ていた。いま思えば、五輪をきっかけに新聞記事に興味を持つようになったように思う。

開会式では青空が広がり、自衛隊機が五輪のシンボルである大きな五つの輪を描いた。当時の写真や映像にはきれいな青空が写っているが、東京の空はいつも工場の煙や自動車の排出ガスなどで汚れていた。開会式の直前に降った雨の影響で空気の汚れが流された効果だった。

福田 青空が広がったのは幸運だったのですね。

池上 そう思う。過去の気象データから、東京の晴れる日が多い10月10日が開会式に選ばれた。当時、東京タワーの展望台を登っても、視界が悪いことが多かったことを記憶している。

当時の東京というのは、街にはゴミが目立ち、町内会で浄化運動に取り組んだ。近年、サッカーの国際大会などで日本人応援団が観客席のゴミを回収して帰り、称賛された。日本人には駅や公共の場をきれいに保つマナーが培われている。そのきっかけになったのは、前回の東京五輪の経験が大きいのではないか。

福田 街も人の意識も大きく変わったのですね。

池上 幹線道路が拡張されたり、首都高速道路が建設されたり、道路網が整備された。五輪直前には東京と大阪を結ぶ東海道新幹線が開業した。大会の模様を中継するために、NHKの放送施設なども拡充された。新しい都市が築かれた時代でもあった。

福田 東京が五輪で世界にアピールできることは。

池上 1964年、日本は経済協力開発機構(OECD)に加盟し、先進国の仲間入りを果たした。高度経済成長の下、前回大会は施設や社会基盤などハード面の充実に力を入れた大会だったと思う。

次回は日本がどのような手本を示せるか、世界から注目されているのではないだろうか。たとえば障がい者が過ごしやすい街を実現することも大事な視点だと思う。災害対策も重要だ。若者のアイデアを取り入れるなどソフト面での充実がカギになるだろう。

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