福島第1、排気筒の解体開始 事故時「ベント」で使用

北海道・東北
科学&新技術
2019/8/1 9:24
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廃炉作業が続く福島第1原発の2号機(7月、福島県大熊町)

廃炉作業が続く福島第1原発の2号機(7月、福島県大熊町)

東京電力は1日午前、福島第1原子力発電所の1、2号機の排気筒を解体する作業を始めた。排気筒は、2011年の東日本大震災での事故時に原子炉を覆う格納容器内の圧力を下げるベント(排気)に使った。上半分を解体し、倒壊リスクを低減する。作業員の被曝(ひばく)を避けるため、遠隔操作で解体する。

クレーンからつるした解体装置を使い、高さ120メートルの排気筒を上部から順番に切断する。1日は排気筒まわりの電線管などを切る作業を始めたが、一時中断し、午後に再開した。2日に排気筒本体の解体を始める見通し。切断で出る放射性物質を含むくずが飛び散らないように回収する装置も備える。

排気筒から約200メートル離れた高台に配備した大型バスの中から遠隔で装置を動かす。作業は福島県大熊町の地元企業が担う。

排気筒は事故時に放射性物質を含む水蒸気を原発の外に放出するベントに使った。水素爆発の影響で一部が損傷していた。周辺の放射線量が高く、人が近づいて長時間作業するのは難しい。

大きな地震が起きた場合に倒壊する懸念があることから、遠隔操作で解体することにした。当初は解体作業を3月に始める予定だったが、安全対策の追加で5月に延期。クレーンの高さが足りないトラブルでさらに遅れた。「19年中」としていた作業の完了は「19年度中」に遅れる見通しだ。

福島第1原発の廃炉を巡っては、3号機の使用済み燃料プールからの核燃料の取り出しが当初計画の4年遅れで4月に始まるなど、トラブルでの遅れが目立っている。

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