アスクル、ヤフーに対する株の売り渡し請求 審議を延期

2019/7/31 22:02
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アスクルは31日、ヤフーに対する株式売り渡し請求権の行使を審議する取締役会を延期すると発表した。8月1日に開催を予定していた。ヤフーが31日、「株式の譲り受け希望者がいるという打診があれば話を聞くことは拒否しない」との見解を公表したためだ。一方でアスクルはヤフーに資本・業務提携の解消を求める方針に変更はないとしており、対立解消には至っていない。

ヤフー側は同日、アスクルが8月2日に開催予定の株主総会などについての声明を発表した。そのなかで、アスクルが求める株式の売り渡しについては協議に応じる可能性を示唆していた。アスクルはこうした点も踏まえ、8月1日の取締役会での審議延期を決めたとしている。

ただヤフーは同じ声明の中で「ヤフーが最もアスクルの企業価値を向上させることができる」とも主張した。ヤフーとの売り渡しの協議が開始された場合でも難航することが予想される。アスクルは引受先として国内外の投資ファンドなどと交渉している。

アスクルは今後もヤフーとの提携の解消を求める方針で、請求権の行使も「放棄していない」とする。今後は取締役会での多数派の形成も焦点となる。

アスクルによると、株式の売り渡し請求権を行使するには取締役会での決議が必要となる。取締役は現在10人だが、約6割の株式を保有するヤフーと第2位株主のプラス(東京・港)が岩田彰一郎社長や社外取締役3人の再任に反対の議決権を行使している。

株主総会後は、ヤフーなどが新たな取締役選任の動議を出して可決されない限り、取締役は6人になる。ヤフーから派遣された取締役が2人とプラスの社長のほか、残りの3人は岩田社長とともにヤフーを批判する会見に出席している。ヤフーは新しい社外取締役の選任に協力するとしているが、取締役会で決議案を可決するハードルは現在よりも高くなりそうだ。

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