2019年9月19日(木)

海外受注急減、民間に打撃 中国PMI3カ月連続50割れ

米中衝突
貿易摩擦
2019/7/31 19:31
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米国との貿易戦争で製造業の業況が低迷している(安徽省の鉱山機械工場)=AP

米国との貿易戦争で製造業の業況が低迷している(安徽省の鉱山機械工場)=AP

【上海=原田逸策】中国の製造業の不振が続いている。国家統計局が31日発表した7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7と前月比0.3ポイント上昇したものの、3カ月連続で節目の50を下回った。米国との貿易戦争で海外からの受注が急減し、投資も低迷している。習近平(シー・ジンピン)指導部は製造業を支援するため銀行に融資拡大を促したが、効果は見通しにくい。

PMIは50を上回ると前月比で「拡大」、下回ると「縮小」を意味する。2019年は1~7月のうち5カ月で50を下回るなど、製造業の苦境が鮮明になっている。人民元の切り下げに揺れた15年以来の低迷だ。

PMIが前月比で改善したのは、生産が52.1と0.8ポイント改善したのが主因だ。国務院発展研究センターの張立群研究員は「景気対策で需要が回復した」と分析するが、規模別にみると改善したのは国有企業が中心の大企業だけだ。複数の大手国有企業幹部は「売り上げは内需中心で、米中摩擦は影響がない」と話す。

一方、民間企業が多い中堅、中小のPMIは6月より悪化した。輸出で稼ぐ民間企業が貿易戦争で打撃を受ける構図だ。新規輸出受注は46.9と14カ月連続で50を下回った。河北省の家具メーカー幹部は「追加関税がかかるので、米国の発注は断る家具会社も多い」と明かす。

輸出の動向は製造業の投資と密接に関連する。1~6月の製造業の伸びは3%にとどまり、過去最低水準で推移する。中国共産党が30日決めた19年下半期の経済運営方針も「製造業の投資を安定させる」とし、設備資金の融資を銀行に促した。

ただ、長引く貿易戦争で外資だけでなく中国企業も生産拠点を海外に移し始めた。ある外資銀行幹部は「新規投資の資金需要がない」と嘆く。習指導部は「持久戦」を唱えるが、追加関税は真綿で首を締めるように中国の製造業をむしばんでいる。

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