2019年9月15日(日)

「金融営業、当面控える」 かんぽ不正めぐる会見要旨
日本郵政・かんぽ生命・日本郵便の3社長

2019/7/31 20:00
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記者会見で頭を下げる日本郵政の長門正貢社長(中)ら(31日、東京・大手町)

記者会見で頭を下げる日本郵政の長門正貢社長(中)ら(31日、東京・大手町)

日本郵政グループは31日、かんぽ生命保険の不適切販売問題を受けて記者会見を開いた。日本郵政の長門正貢社長、かんぽ生命の植平光彦社長、日本郵便の横山邦男社長が出席した。主なやり取りは次の通り。

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長門氏「かんぽ生命と日本郵便による保険営業で、顧客に不利益を発生させている可能性のある案件が多数判明した。信頼を大きく裏切ったことを深くおわびする。私、植平、横山とも職責をしっかり果たすことが経営者としての責任の取り方だ。顧客の不利益を解消し、改善策を講じるために陣頭指揮をとる。契約の調査はグループの最優先事項として年内にはメドをつけたい。9月中には中間報告をしたい」

植平氏「調査では全てのかんぽ生命の契約について不利益を生じさせたものがないかを検証する。契約乗り換えに関しては8月5日から対象者に書面を送付し、8月中に完了させる。不利益が発生した可能性が特定可能な事案は、対象者に契約時の状況や契約の継続意向についてコールセンターから電話する。2020年3月期の業績予想に修正はない」

横山氏「日本郵便は当面、かんぽ生命の商品に加えて金融商品全般について積極的な営業を控える。19年度はかんぽ生命の商品の営業目標は設定しない。20年度以降は販売額よりも保有資産に重きを置き、やり方を抜本的に見直す」

――4月のかんぽ生命株の売却時は不正を把握していたのか。

植平氏「2018年度に20件程度、不適正募集があった。その中に乗り換えに関わるものが1件あった。会社全体として対応はするが、全体にとって重大な問題だとの認識には至っていなかった」

「株式の売り出し時は、証券会社や弁護士事務所に目論見書を作るための資産査定をしてもらう。会議資料やデータを全て提供して、チェックもしてもらう。そのタイミングで情報を隠すとか出さないとかの判断は全くしていない。苦情処理における認識と、企業として目論見書を作ってもらうプロセスは別の話だ」

長門氏「(不適正募集の)数字は隠さず金融庁と総務省に報告している。6月の取締役会は17日と18日だったが、不正の件は全く議論になっていない。7月23日に特別調査委員会の設置について報告したが、そこで初めて郵政のテーマとして(不適切な保険販売について)議論した。4月の売り出し時点ではシロだ」

「(29日の)郵政民営化委員会での岩田一政委員長のほか、日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者(CEO)もかんぽ株の売り出し時に経営陣が(不正を)知っていたのではないかとの文脈で発言していた。冗談じゃないと申し上げたい」

――郵便局のノルマを見直せなかったのはなぜか。

横山氏「会社全体として経営計画を立てている。会社としての成長という観点で計画を作るので、右肩上がりの成長ができるという認識のもとで続けてきた。依然高止まりしているが、郵便局の個々人の目標額は低下してきている。負荷をかけてしまったと反省している」

――今後の契約目標や販売員への奨励金の扱いは。

横山氏「契約目標は廃止するが、適正な営業のもとで適正な体制を構築する。来期以降については新たな目標体系を検討していくので、各方面、組合ともどういう形がいいのか、会社の成長にとってどういう形がいいのかを一緒に考えていく」

――過剰な販売競争を野放しにした責任はどう取るのか。

長門氏「特別調査委員会で厳正に調査してもらう。メンバーは3人とも検察出身だ。中立的な報告を出してもらう」

――報告の結果次第で、経営陣が責任を取ることはあるか。

長門氏「厳正な報告が出てくるので、これを参考に責任問題も考えたいが、誰が何をするかはそれを見て検討したい。不退転の決意で、できることはきっちりやりたい」

――郵便局への信頼を損なった。

長門氏「築城3年、落城3日。顧客と最も近いところで郵便局のブランドを作ってきたが、大きく毀損した。なるべく早く回復できるように全力を尽くす。イメージは毀損したが、大多数の職員は頑張っている。元のイメージに早く戻すべく頑張りたい」

――現時点で保険営業は自粛しているのか。

横山氏「顧客のアポイントをとったり、こちらから働きかけたりという意味での営業はしていない。顧客からは満期に対してどうしようかという申し出があるので、申し出には真摯に対応している。能動的な営業は自粛している」

――社内で脅しやパワハラのようなことが起きていた。再発防止をどう進めるのか。

横山氏「社内の通報窓口もあり、手紙ももらう。担当ラインで調査をしており、実態を把握した上で色々なケースがあるので一つ一つ是正をしている」

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