JT、純利益5%増 1~6月期 国内たばこの値上げ寄与
日本たばこ産業(JT)が31日発表した2019年1~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比5%増の2264億円だった。国内のたばこ税が18年10月に8年ぶりに増税になったのに合わせて、商品を実質値上げした効果が出た。
売上高は2%減の1兆585億円。海外でのたばこの売上高が6357億円と2%減った。18年にロシアとバングラデシュのたばこ会社を買収したが、イランとロシアの通貨がドルに対し下がったのが響いた。
国内のたばこの売上高は4%増の3027億円。紙巻きたばこの販売本数は373億本と8%減ったが、18年10月のたばこ増税に伴う値上げが寄与した。注力している加熱式たばこの販売本数は14億本と、前年同期の2倍弱となった。
営業利益は3%増の3113億円だった。子会社の鳥居薬品などが抗エイズウイルス(HIV)の薬を国内販売できるライセンス契約を解消したのに伴い、約600億円の一時金を計上した。
19年12月期通期の連結業績は売上高が前期比2%減の2兆1700億円を見込む。従来計画を300億円下回る。純利益は7%減の3600億円と、100億円下回る。新興国通貨安などの影響が広がる。