AI用いて定型業務を自動化する実証実験 UiPath
定型業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールを提供する米ユーアイパス(UiPath)の日本法人(東京・千代田)は30日、人工知能(AI)の活用を促すための事業戦略説明会を開いた。AI関連技術を持つパートナー企業35社とともに、顧客企業100社を対象にAIとRPAを組み合わせて業務を自動化する実証実験に取り組んでいくことなどを明らかにした。

連携するAIパートナー企業には米ペトゥーム、BEDORE(ベドア、東京・文京)、ABEJA(アベジャ、東京・港)などがある。UiPathの長谷川康一社長兼最高経営責任者(CEO)は「AIパートナー企業の協力を得ながら、UiPathが様々なAI関連のソフトやサービスとつながるようにしていく」と話す。実証実験では、現場の業務に合わせて、AIを使った光学式文字読み取り装置(OCR)とRPAを組み合わせた活用策などを見極めていく。
発表した取り組みはこのほか2つある。第一は提供するRPAツール、UiPathで開発したソフトロボ向けのソフト部品を扱うマーケットプレイス「UiPath Go!」を日本語で利用できるようにしたこと。第二がUiPathで開発した多くのソフトロボに、様々なAIサービスを連携したり管理したりできるソフト製品「AI Fabric」を発表したことだ。
このうちUiPath Go!については、同日提供を始めた。約50種類の部品については日本語で紹介。このうち11種類はOCRや画像認識などAI関連の部品だという。長谷川社長は「AIと親和性がある開発言語のPython(パイソン)を知らないビジネスパーソンでも、UiPathを通して、AIを駆使できるようになる」と説明する。
今後について長谷川社長は「ビジネスパーソンがRPA単体ではできなかった業務の自動化を創造的に進めていけるようにしていきたい」と意気込みを語った。
(日経 xTECH/日経コンピュータ 西村崇)
[日経 xTECH 2019年7月30日掲載]