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川重が10年ぶり最終赤字 4~6月、ロボットと鉄道不振

企業決算
2019/7/30 20:30
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川崎重工業が10年ぶりの不振に直面している。30日発表した2019年4~6月期の連結決算は最終損益が82億円の赤字(前年同期は25億円の黒字)になった。この期間の赤字はリーマン・ショック直後の09年以来だ。半導体製造に使う産業用ロボットの販売が低迷し鉄道車両は部品の不具合などで採算が悪化した。市場は通期業績の下振れを警戒し始めている。

売上高は3507億円と2%増収を確保したが、営業利益は10億円と85%の減少になった。前回、最終赤字になった09年4~6月期は二輪車や航空機部品の販売が低迷した。今回の業績不振の要因は「精密機械・ロボット事業」になる。

好調が続いてきた半導体市況は、今年に入り弱含む。川重のロボットも顧客の投資抑制で販売が減少した。精密機器では油圧ショベルなど建機の中核部品である油圧機器でコストが増えた。中国の建機メーカーが発注を増やしており、川重側は需要に応じるための外注費や物流費が増えた。同部門の事業利益は17億円と62%減少した。

鉄道車両事業も低迷が続く。5月、米ロングアイランド鉄道向けの車両で部品の不具合や追加注文が発生した。車両の引き渡しが3カ月ずれ込み10億円程度の追加費用が生じた。海外向け鉄道部品の販売も伸び悩む。事業損益は35億円の赤字となった。前年同期の赤字は9億円だった。

鉄道車両事業の立て直しは川重の経営課題になっている。19年3月期はロングアイランド鉄道の車両生産でコストが想定以上に増えた。米ワシントン首都圏交通局向け車両では品質不良が発生し事業損益は137億円の赤字になっている。富田健司副社長は「今回の不具合の原因は分かっている。量産時にコストダウンを進めて収益力を高めたい」と話した。対ドルで円高が進み50億円の為替差損も発生した。

20年3月期の業績は売上高が前期比7%増の1兆7000億円、純利益は38%増の380億円を計画する。4~6月期に最終赤字になっても、この計画は据え置いた。

川重は航空宇宙や二輪車事業の進捗状況は計画通りだと説明する。油圧機器も「中国メーカーの生産調整が進み物流費などのコストが下がる」(富田副社長)とみる。

ただ、産業用ロボットの受注回復は20年ごろになる見通しだ。油圧機器のコストが減っても、中国の建機需要が想定以上に減るリスクがある。クレディ・スイス証券の黒田真路氏は同日付のリポートで「ロボットや油圧機器の下振れの可能性を考慮すると通期業績の下方修正リスクが高まった」と指摘している。

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