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マネーロンダリング摘発、最多511件 19年版警察白書

警察庁は29日、2019年版の警察白書を公表した。18年に全国の警察が摘発したマネーロンダリング(資金洗浄)の事件は511件で過去最多だった。統計のある00年以降で初めて500件を超え、17年(361件)から4割増加。国際的な犯罪組織が資金洗浄のために日本の銀行口座を悪用したケースも確認された。

警察庁の担当者は「海外の捜査当局との連携を強化したい」と話している。

資金洗浄事件の内訳は、組織犯罪処罰法が禁じる違法な収益の隠匿(377件)や収受(126件)が多かった。全体のうち暴力団組員らが関与した事件は65件で、12.7%を占めた。違法な収益の元となる犯罪は窃盗関連が191件(37.3%)で最多。ほかに詐欺関連162件(31.7%)、ヤミ金融関連28件(5.4%)などだった。

白書は「国際的なマネーロンダリングが敢行されている」とも指摘。米国の事件で詐取された資金が日本の銀行口座に送金され、ナイジェリア人らが約3700万円を引き出した事件を報告した。日本は海外取引がある中小企業が多く、「海外の組織から犯罪収益を紛れ込ませやすいとみられている可能性がある」(捜査関係者)という。

犯罪収益や資金洗浄の疑いがあるとして全国の金融機関などが18年に国に届け出た取引件数も、41万7465件(17年比4.3%増)で過去最多だった。このうち暗号資産(仮想通貨)交換会社からの届け出は7096件で、17年の10倍以上に増加。仮想通貨は利用者の匿名性の高さや国境を越えた迅速な資金移動が可能といった特徴があり、警察当局などは悪用を警戒している。

警察庁は国際的な資金洗浄事件を摘発するため、18年末時点で104カ国・地域の資金情報機関(FIU)と情報交換できる枠組みをつくった。国際的な対策に取り組む「金融活動作業部会」(FATF)にも職員を派遣し連携を強めている。

白書は「緊急事態への備えと対応」という特集を組み、18年にあった西日本豪雨や北海道地震での警察の活動を紹介。令和初の白書であることを受けて「平成の回顧と展望」と題して、オウム真理教による事件など平成の約30年間に起きた事件や事故を振り返った。

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