印自動車マルチ・スズキ、27%減益 4~6月期
【ムンバイ=早川麗】インド自動車最大手のマルチ・スズキが26日発表した2019年4~6月期の単独決算は、税引き利益が143億ルピー(約230億円)と前年同期比27%減少した。インド国内の販売が大きく落ち込み、人件費や製品の仕入れコストが増加し、利益を圧迫した。

売上高は2055億ルピーと10%減った。輸出を含む自動車販売台数は40万2594台と18%減少した。主力のインド国内の販売台数は金融機関の貸し渋りや景気減速で需要が縮小し、19%減った。
利益面では、スズキが全額出資する印生産子会社スズキ・モーター・グジャラートから仕入れて販売店に卸す車種が増え、採算が悪化した。
マルチはインドの乗用車市場で50%超のシェアを握る。だが、インドの乗用車販売は18年夏から月次ベースで前年割れが続いており、マルチの19年3月期は7期ぶりに減益だった。足元では販売不振が深刻さを増しており、20年3月期の業績も苦戦しそうだ。