2019年9月16日(月)

日産西川体制、ルノーとの関係構築が課題に

日産の選択
2019/7/26 0:43
保存
共有
印刷
その他

6月の株主総会で発足した西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)を中心とする新たな日産自動車の経営陣は厳しい滑り出しを迎えた。業績悪化に歯止めがかからず、25日には人員削減を含むリストラ策の追加を余儀なくされた。立て直しに向け、西川新体制は大株主であり提携相手でもある仏ルノーとの関係構築が求められる。

コスト削減や次世代技術への効率投資を進めるには、日産単独ではなく三菱自動車も加えた日仏連合全体で取り組んだ方が成果を上げやすい。実際、既に多くの事業分野で連携が進んでいる。例えば生産の相互委託をしやすくするため、22年度までに電動車を含む全車種の6割で車台を共通化する計画だ。現状は「あまり円滑に進んでいない」(連合幹部)といい、取り組む余地は大きい。

それにもかかわらず25日の記者会見で西川社長は日仏連合に言及しなかった。日産の新体制を巡っては株主総会直前まで日産とルノー双方の首脳が公然と駆け引きを続けたが、なお一枚岩にはなっていないようだ。

25日に発表したリストラ策も「ルノー側に伝えられたのは発表直前だった。ルノー首脳は不信感を募らせている」と関係者は明かす。

日産の構造改革では1999年に元会長のカルロス・ゴーン被告が打ち出した3カ年計画「日産リバイバルプラン」が知られる。村山工場など5工場を閉鎖し、従業員は全体の14%にあたる2万1千人を削減した。部品の系列などを崩して取引先も見直す大なたを振るい、日産の業績をV字回復させた。

経営破綻が現実味を帯びていた当時に比べると、現在の経営状態はそこまで悪くはない。ただ、「100年に1度」の変革期を迎え、変化のスピードや幅は当時とは比べものにならない。17年には仏グループPSAが独オペルを買収。19年5月には欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)がルノーに経営統合を呼びかけるなど、各社は生き残りをかけて合従連衡に動いている。

日仏連合にも危機感はあるはずだが、元会長のカルロス・ゴーン被告に代わって各社の利害を調整して共通の方向性を示す役割の担い手はまだ見えない。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。