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チュニジア大統領が死去 民主化後の初の大統領

【カイロ=飛田雅則】北アフリカのチュニジアの大統領府は25日、カイドセブシ大統領が軍病院で死去したと発表した。92歳だった。高齢のため最近、体調を崩していた。中東の民主化運動「アラブの春」の発火点となった同国で長期独裁政権が崩壊した後、2014年に実施した初の自由選挙で選ばれた大統領だった。

カイドセブシ氏は6月末に健康状態が悪化し軍病院に入院した。その後、回復し自宅に戻ったが、今月24日に再び入院していた。同氏の死去に伴い、国会議長が一時的に大統領職を代行するという。11月に大統領選挙が予定されている。

同国では20年以上に及ぶベンアリ政権が民衆デモで崩壊した。旧政権時代で国会議長など要職を歴任したカイドセブシ氏は暫定首相を務めた後、12年に世俗派政党「チュニジアの呼び掛け」を組織し、14年末の大統領選挙でイスラム勢力に近い候補者を抑え当選した。

「アラブの春」では強権的な政権が相次いで倒れ、民主化が広がると期待された。しかし、エジプトでは大統領に選出されたモルシ氏への反発が広がり、事実上の軍事クーデータにつながったほか、リビアでは内戦が続いている。失望が広がるなか、チュニジアは例外的に民主的な国家再建が進んできた。

ただ、デモの原因となった若者の高失業率や経済格差の問題はまだ解決されていない。絶望を感じた多くのチュニジアの若者が、中東で猛威を振るった過激派組織「イスラム国」(IS)に加わったとの見方もある。次期大統領にとって、社会の閉塞感をどのように解消するかが課題となる。

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