豪フォーテスキュー、鉄鉱石出荷1%減

アジアBiz
2019/7/25 19:30
保存
共有
印刷
その他

【シドニー=松本史】オーストラリアの鉄鉱石大手、フォーテスキュー・メタルズ・グループは25日、2019年6月期通期の鉄鉱石出荷量が前の期に比べ1%減の1億6770万トンだったと発表した。3月に鉄鉱石の積み出し港がある豪西部で発生したサイクロンなどが影響した。需給が引き締まったことで価格は上昇しており、販売した鉄鉱石の通期平均は1トン65ドル(約7千円)と、前の期を50%上回った。

フォーテスキューの出荷量は1%減に(西オーストラリア州にある積み出し港)

20年6月期の出荷量は微増の1億7千万~1億7500万トンを見込む。フォーテスキューの鉄鉱石の約9割が向かう中国については「19年1~6月の粗鋼生産は前年同期を約10%上回っており、輸入鉄鉱石に対する力強い需要をけん引している」(同社)と前向きな姿勢を示した。

同社のエリザベス・ゲインズ最高経営責任者(CEO)は4~6月期の鉄鉱石1トン当たりの生産コストが12.78ドルと1~3月期比で5%減となったことを挙げ「低コストの生産者としての地位を確立した」と述べた。フォーテスキューは英豪リオ・ティントや豪英BHPビリトンに比べ後発で、鉄分が少ない低品位鉄鉱石を主力としてきた。現在、無人トラックの導入によるコスト削減なども進めている。

3月のサイクロンや各社の事故などが影響し、18年7月~19年6月の豪州の鉄鉱石生産量は8億9千万トンと20年ぶりに前年度を割り込む見通しだ。すでにBHPは19年6月期の鉄鉱石の年間生産量が前の期比2%減になったと発表した。リオも19年12月期通期の出荷量が2~5%減になるとの見通しを示している。

各社とも減産は天候要因などによる一時的なものとしているが、豪州産輸出鉄鉱石の8割超が向かう中国で景気減速が鮮明になる中、今後の見通しは不透明だ。足元で中国向けの豪州産鉄鉱石(鉄分62%)は1トン110~120ドルと約5年ぶりの高値で推移している。ただ今後、中国の需要が緩めば価格低下は避けられず、各社の経営に影響を及ぼす懸念が残る。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]