モラー氏の証言要旨 トランプ氏の無罪証明「していない」

2019/7/25 5:05
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モラー元米特別検察官は24日、米下院で米大統領選でのロシアの介入等について証言した。主な発言内容は以下の通り。

議会証言するモラー元米特別検査官(24日、ワシントン)=ロイター

【冒頭発言】

2017年5月、米国にとって大統領選挙に外国からの介入があったかどうかが最大の関心事であると信じ、私はこの役割を引き受けた。私はこの捜査において(1)完全にかつ早急に捜査を終わらせること(2)妥協せず法と事実の下に判断すること、に重点を置いた。

捜査を通じ、国家犯罪で12人のロシアの軍関係者を含む30人を訴追した。7人の被告は有罪となった。我々は捜査の結論に関する報告書を司法長官に提出した。我々の捜査ではロシア政府が大統領選に対し、広範囲に、かつ組織的な手法で介入したことが分かった。

今日の証言に関して補足させてほしい。検査官が犯罪捜査に関して議会証言するのは異例のことだ。私の検査官としての役割を考慮すれば、私の証言できる内容は限られる。

公開証言はいくつかの進行中の事象に影響を及ぼす。司法省は捜査情報や判断に対して特権を持っている。司法省は私の証言を制限することについて書簡を公表している。従って、私はある一定の分野については答えられないだろう。例えば、米連邦捜査局(FBI)によるロシアの捜査や(英国情報部員がまとめた)「スティール報告書」に関わるようなことだ。

私はこれまでのキャリアで、我々の民主主義に対する数々の挑戦を見てきた。ロシア政府による選挙介入は、最も深刻なものだ。これはあらゆる米国民の注目に値する。

【主な質疑】

――トランプ大統領の無実を完全に証明したのか。

「していない。報告書でもそうは書いていない」

――大統領の有罪につながる証拠は十分なのか。

「我々はそういう想定をしていない。現職の大統領は起訴できない」

――現職の大統領は起訴できないが、職を離れた後は起訴できるか。

「できる」

――あなたがトランプ氏を起訴しなかったのは、現職の大統領を訴追できないという司法省の見解があるからという理由で正しいか。

「それは正しい」

(モラー氏は、この発言を数時間後に修正した。トランプ氏が現職大統領だったから訴追しなかったのかと問われた点について、「正しい言い方ではない。私が報告書と冒頭発言で述べたように、我々は大統領が有罪かどうかの結論には至っていない」と述べた。)

――大統領はあなたの面接を受けるのを拒否したか。

「拒否した」

――大統領が弾劾されるに値する行動を取ったかもしれないということが報告書にない。

「我々は熱心に任務を遂行した。我々の任務は捜査の報告書を作ることであり、それを司法長官に提出することだ」

――大統領の不正を告訴するための、司法以外の手法は弾劾ということで良いか。

「そのことについてはコメントしない」

――トランプ大統領が2期目も務める場合、罪に問えない期間が法を超えてしまうのではないか。

「私はその問いに同意していいかわからない。(有罪かどうかの)結果にも同意していいか分からない」

――どの程度までロシア政府は大統領選挙に関与したのか。

「特にコンピューターの犯罪やそれに類似したものでは、ロシア政府が関与している」

――ロシアによる選挙介入は1回だけか、また同様のことをすると思う根拠があるか。

「我々がここに座っている間もロシアは介入しているし、彼らは次の選挙キャンペーンでも同様のことをするだろう」

――あなたの捜査ではロシア政府は特定の候補者が選挙に有利になると認識していたか。その候補者とは誰か。

「認識していた。トランプ氏だろう」

――トランプ氏はあなたの捜査を"魔女狩り"のようだと言った。

「魔女狩りではない」

――米国民はあなたの報告書から何を学ぶべきか。

「報告書の高潔さを保証するため、かなりの時間をかけた。次世代への生きるメッセージとなるだろう。司法の分野で責任を持つ者にとっては、責任を素早く全うするということの旗印にもなる。こうした問題を何年も放置してはいけない」

(ニューヨーク=大島有美子)

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