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鉄鋼大手、「五輪後」需要早くも争奪戦

鉄鋼大手が人手不足などに対応した建材の売り込みに注力している。東京五輪の開幕まで1年を切り、五輪関連の需要は一巡。ただ老朽化したインフラの更新や倉庫建設など、大型案件の引き合いは依然として底堅い。さらに、建設現場では人手不足を背景により短い期間に低コストで工事を進めたいというニーズが高まっており、五輪後を見据えた建材市場の争奪戦が本格化している。

24日に開幕した「建築資材展」。日本製鉄は今回、グループとして初めて同展示会に出展した。

省力化や災害対策につながる製品や工法など、15種類をグループ会社を含めて提案。1月に日新製鋼(当時)を傘下に入れており、日鉄日新製鋼が強い、耐食性に優れた鋼板なども合わせて展示し建材製品のラインアップの広さをアピールした。

日本製鉄の中村真一副社長は今回の出展の背景について「4月の社名変更も機に、グループ一体で国土強靱(きょうじん)化に向けた取り組みを深めたい」と話した。

展示会にはJFEグループも出展。建設現場の人手不足に対応し、鉄筋用棒鋼を工場内であらかじめ束にして組み立てることで作業時間を減らす工法などを提案した。これまでの工法に比べて、作業時間を2分の1に短縮できるという。

国内の建設市場は五輪向けの大型案件が一巡。住宅向けも消費増税前の駆け込み需要の一巡が見込まれる。一方で底堅いとされるのが公共投資だ。経済産業省は19年7~9月の鋼材需要が前年同期比で0.8%増えると予想する。人手不足を背景に工期が遅れている案件が多いことも背景。日鉄の中村副社長は「工期を短縮したいというニーズが大きい」と話す。

棒鋼やH形鋼などの建材製品は電炉メーカーが強い。棒鋼大手の東京鉄鋼は省力化につながる工法の提案を通じ、自社鋼材の採用を増やしていく方針。「五輪後」の需要をいち早く取り込もうと市場の争奪戦が一段と過熱しそうだ。

(川上梓)

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