2019年9月18日(水)

バングラデシュでAI開発 調和技研とテクノフェイス

2019/7/24 18:25
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北海道内の人工知能(AI)ベンチャーがバングラデシュにシステム開発を外注する「オフショア開発」拠点を設ける。調和技研(札幌市)は11月にオフィスを開き、3年以内に20人規模にする。テクノフェイス(同)も20年以降の進出を検討する。優秀、かつ国内よりも人件費の安い技術者を獲得・育成するのが目的だ。AI需要は拡大が予想されるが、人材確保が課題になっている。

調和技研には7カ国の社員が在籍する

調和技研は2009年に設立された。AIを活用して企業の課題解決を支援する。バングラデシュなどアジア圏を中心にドイツやブラジルを含め7カ国の出身者が働く。主婦や高校生など属性も様々だ。人材育成についてノウハウが蓄積されたため海外拠点の設置を決めた。

まず現地法人を設立し、11月にバングラデシュの首都ダッカに事務所を開く。当初は6人体制で、2~3年以内に20人規模に増やす。バングラデシュ政府や大学と連携してAI技術者を育成するプログラムを用意し、優秀な人材と学生のうちに接点をつくる。

調和技研と経営者同士が交流のあるテクノフェイスも、調和技研のオフショア開発が軌道に乗れば20年以降、近隣にオフィスを構える。システムの基幹部分を開発する5~6人に加え、AIに学習させるデータ作りなどを数十人に任せることを検討している。

日本企業のオフショア開発はこれまで中国やベトナムが中心だった。バングラデシュは新卒採用のコストが日本の半分以下でベトナムよりも安いうえ、AI技術者に必要とされる統計学や数学の素養にすぐれた人が多いとされる。バングラデシュ政府も経済政策の一環で日本企業の誘致を推進しており、AIやIT(情報技術)関連企業なら法人税の一部を免除する制度もある。

AIを活用した事業は大手企業だけでなく中小にも広がっている。一方で国内は人口減や少子高齢化が進み、AI産業を支える人材の減少が懸念されている。

AI企業の優勝劣敗も進みそうだ。テクノフェイスの石田崇社長は「AIに対して過度な期待をもつブームが終わり、価格や技術が評価されなければ受注を取れない時代がくる」と焦りをみせる。

調和技研はテクノフェイス以外にもバングラデシュに進出する中小企業を10社程度募り、地元企業の技術や価格競争力を底上げする。調和技研の中村拓哉社長は「道内のAI産業の存在感を高め、より大きな受注が取れるようにしたい」と意気込む。(向野崚)

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