日本貿易会 「政府の懸念分野の開示を」 対韓輸出管理見直しで

貿易摩擦
日韓対立
2019/7/24 12:04
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日本貿易会の中村邦晴会長(住友商事会長)は24日の定例会見で、政府が対韓国の輸出管理の運用を見直すことについて、「できる限りはやく政府の安全保障上の懸念が解消され、両国間の信頼関係の修復を望む」と述べた。貿易会としては政府に対し、「政府が懸念するカテゴリーや物資などがあれば、その情報開示を求める」(河津司専務理事)とした。

日本貿易会の中村会長は対韓輸出規制について「日韓間の信頼関係の修復を望む」と述べ、正常化を求めた(24日、都内)

政府は24日まで、対韓国の輸出管理の見直しについて、パブリックコメント(意見公募)を受け付けている。貿易会は同日午後に提出する予定。河津専務理事は「見直しについては貿易会として異論はない」としたうえで、貿易実務の手続きを徹底するため、政府が安保上懸念する分野についての情報開示を求める。

懸念先の情報が共有されれば、貿易実務を担う産業界として人的資源の効率的な配分や情報収集の強化などの対策を打ちやすくなる。「懸念する業界、特定貨物や技術などを例示してもらえれば、そこに注力できる」(河津専務理事)とした。中小企業は経営資源が限られ、対韓輸出管理の厳格運用で貿易実務の負担増が懸念されている。

現状では韓国との貿易で「特に影響は出ていない」(中村会長)という。世界貿易機関(WTO)で半導体材料の対韓輸出管理の見直しを巡って議論されるが、中村会長は「輸出の禁止でも規制でもない。輸出管理上の見直しであり、WTOルールとは矛盾しない」と述べ、政府の見解を支持した。

一方、貿易会としては日韓関係の早期の正常化を求めており、「韓国は大切な貿易相手国だ。商社として貿易、投資、人的交流に影響がでないように冷静に対処したい」(中村会長)と述べた。

政府は軍事転用される恐れがある素材や電子部品、工作機械などの品目の輸出を厳格に管理している。輸出管理を厳格に実施していると認めた諸外国を「ホワイト国」に指定し、輸出手続きで優遇措置を設けている。政府は8月中にも韓国をホワイト国の指定から外す方針。指定から外れれば、政府が安保上の問題があると判断した個別の輸出案件では審査が必要となる。

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