ロシア外相、ベネズエラ野党と接触 議論は平行線

2019/7/24 11:24
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【サンパウロ=外山尚之】ロシアのラブロフ外相は23日、ベネズエラの野党勢力と接触したことを明らかにした。米国の支援を受ける野党陣営はロシアにベネズエラからの撤退を求めている。ラブロフ氏は「我々は外国の介入で国内問題を解決することは許されないと説明した」と述べ、逆に米国がベネズエラ情勢に介入していると主張しており、議論は平行線をたどっている。

ロシアのラブロフ外相(右)とベネズエラのロドリゲス副大統領(3月、モスクワ)=ロイター

ラブロフ氏は中南米歴訪に先立ち、現地メディアなどの取材に応じた。スペイン国営通信EFEによると、ラブロフ氏は「ロシアがベネズエラの対話を止めることはない」として、与野党間の議論で決着をつけるべきだと指摘した。

野党陣営のグアイド国会議長は同日、カラカスで開催された反政府デモに参加し、米州諸国間の軍事条約である「米州相互援助条約」(リオ条約)に参加することを国会が承認したと発表した。

リオ条約は1947年に結ばれたもので、外部勢力の侵略に対する集団自衛権の発動をはじめとした、共同防衛をうたっている。ベネズエラは2012年にボリビアなどの反米左派国とともに脱退していた。

グアイド氏は今回、マドゥロ政権に攻撃を受けていると主張した上で、リオ条約を通じ米国に軍事介入を要請する大義名分を得る目的とみられる。ただ、条約の発動には参加国の3分の2の賛成が必要で、フォークランド紛争の際も発動されていない。米国のベネズエラへの軍事介入に中南米諸国は明確に反対しており、実現性は乏しい。

ベネズエラの与野党は現在、ノルウェーの仲介でカリブ海の島国バルバドスで協議に臨んでいるが、選挙の実施時期などをめぐり結論が出ず、野党陣営には手詰まり感が漂う。ロシアがマドゥロ政権を支える姿勢を崩さない中、国内の支持者をつなぎ留めるため、米国との距離の近さを改めてアピールした形だ。

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