五輪へカウントダウン 「もう待てない」広がる興奮

2019/7/24 11:30 (2019/7/24 12:43更新)
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2020年東京五輪の開幕まで1年となった24日、大会本番への期待と興奮が各地で広がった。都内で開かれた競技体験イベントでは子供から高齢者まで五輪を待ち望む人たちが押し寄せ、会場は熱気に包まれた。都外でも裏方として大会を支える人たちが胸を膨らませながら準備を進める。56年ぶりの東京大会は開催まで1年のカウントダウンに入った。

東京国際フォーラム(東京・千代田)では、大会組織委員会が主催して17競技21種目の競技体験やパフォーマンスを見られるイベントが開かれた。開始時刻の午前10時には、多くの人が足を止めてブースをのぞき込み、続々と競技を体験していた。

東京五輪競技体験イベントに訪れた家族連れ(24日午前、東京都千代田区)

東京五輪競技体験イベントに訪れた家族連れ(24日午前、東京都千代田区)

ゴルフやテニスといったなじみのあるスポーツに加えて、普段経験することのない競技も体験できる。

フェンシングでは、柔らかい剣と導電性のあるジャケットを使って防具やマスクなしで対戦役との駆け引きを楽しめる。オリンピアンによる競歩教室や、重量挙げでは200キロを超える世界記録バーベルに挑戦できるコーナーも設けた。

トップアスリートの視点を体験するため、VR技術も活用した。陸上競技の棒高跳び、自転車競技のBMXレーシングなどを360度動画で体験できる。

東京五輪の開幕1年前イベントでVR技術を活用した自転車競技を体験する子ども(24日午前、東京都千代田区)

東京五輪の開幕1年前イベントでVR技術を活用した自転車競技を体験する子ども(24日午前、東京都千代田区)

小学5年の小川高明君(11)は、自転車競技のロードレースの動画をVR技術で連動させながら自転車型トレーニングマシンを約1分間こぎ、「選手は思ったより大変そう」と苦労を味わった。母親の千晶さん(50)は「チケットは全部落ちたが競技を体験し実際に観戦したいと思った。また挑戦したい」と話した。

大会を支える関係者も大会を1年後に控え、用意を急ぐ。

タジキスタンから陸上選手など約20人が事前合宿で訪れる青森市は新たな競技場や合宿所を整備、通訳の確保など準備が目白押しだ。同市オリンピック・パラリンピック推進室長の小山信哉さん(47)は「縁があって来てもらえるので、青森の良さを感じて好きになってほしい」と心待ちにしている。

伝統工芸品の五輪公式ライセンス商品としてだるまを作る白河だるま総本舗(福島県白河市)の14代目、渡辺高章さん(27)は「五輪が近づいて品切れにならないよう、今のうちに在庫を蓄えておきたい」と意気込む。赤や黄など五輪カラーをあしらった大会向けのだるまを急ピッチで生産する。

東日本大震災からの復興は五輪の主要テーマ。渡辺さんは「復興が進む福島でだるま作りに挑戦し続ける姿を世界に発信したい。だるまが持つ必勝祈願の意味も多くの人に知ってもらいたい」と望んでいる。

埼玉県熊谷市の県立熊谷農業高校では農産物の安全性に関する認証「グローバルGAP」の取得に向けて生徒たちが申請作業の大詰めを迎えている。グローバルGAPを取得すれば、国際的なお墨付きを得て選手村へ食材を納入できる。

生徒たちが納入を目指すのは同市の特産品である甘みの強いトウモロコシ。安全面に気を配り、栽培方法を試行錯誤する。担当の森田淳教諭(48)は「高校生が心を込めて作るトウモロコシを世界中から訪れる人に食べてもらい、喜んでほしい」と期待している。

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