日本高官「WTO違反にあたらず」 一般理事会に出席

2019/7/24 3:05
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記者団の取材に応じる外務省の山上信吾・経済局長(23日、スイス・ジュネーブのWTO本部)

記者団の取材に応じる外務省の山上信吾・経済局長(23日、スイス・ジュネーブのWTO本部)

【ジュネーブ=細川倫太郎】世界貿易機関(WTO)の一般理事会に出席した外務省の山上信吾・経済局長は23日、対韓輸出規制について「WTOの協定で問題になるような措置ではない」と述べた。韓国側の不当な対応とする主張に対し、従来の見解を繰り返した。24日に予定される日韓の議論では双方が正当性を訴え、議論は紛糾しそうだ。

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23日にスイス・ジュネーブのWTO本部で開幕した一般理事会で日韓の問題が取り上げられる見通しだったが、進行が遅れ、24日に持ち越しとなった。

山上氏は「まずは韓国側の主張を聞いた上で、日本の立場を第三国に分かりやすく丁寧に説明していきたい」と話した。一方、韓国の金勝鎬(キム・スンホ)新通商秩序戦略室長は「今日は議論が持ち越しになったが、明日もしっかり対応したい」などと述べた。

WTO一般理事会の初日の会合を終え、議場を出る韓国の金勝鎬・新通商秩序戦略室長(23日、ジュネーブ)=共同

WTO一般理事会の初日の会合を終え、議場を出る韓国の金勝鎬・新通商秩序戦略室長(23日、ジュネーブ)=共同

WTOの一般理事会は2年に1度の閣僚会合を除けば、実質的な最高意思決定機関となる。加盟164カ国・地域の大使級が参加する。一般理事会で日韓問題で何かを決めることはないが、それぞれの立場を加盟国にアピールする絶好の機会にはなる。日韓は互いに正当性を訴え、加盟国の賛同を得たい考えだ。

韓国はWTOへの提訴も視野に入れている。一般理事会での議論がWTOでの紛争解決機関での一つの判断材料になることもある。国際世論を味方につけて、日本に措置撤回に向け圧力をかけていくとみられる。24日は日韓ともに一歩も引かない展開となりそうだ。

日本は4日、安全保障上の懸念を理由に韓国向けの半導体材料の輸出審査を厳しくする措置を発動した。これに対し韓国は「不当な経済報復」と猛反発している。日本は8月末にも政府が輸出先として信頼する「ホワイト国」から韓国を除外する方針を示している。ただ、これまで事務レベルでの会合を含め日韓の議論は平行線をたどったままで、解決の糸口は見えていない。

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