五輪開幕まで1年、本番へ準備着々 選手育成・渋滞対策

2019/7/23 19:38
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東京五輪・パラリンピックの開幕まで1年となった。自転車競技の会場となる静岡県東部では、競輪選手を育成する新施設がオープンしたほか、本番を見据えた実演も行われ、準備は着々と進んでいる。一方、都心部の混雑緩和に向けたテレワーク推進の機運が高まるなか、いかに静岡県全体の魅力を高め、発信できるかが今後の成功の鍵となりそうだ。

21日のテストイベントでは選手が集まり約179キロメートルを実走した(静岡県小山町)

経済産業省、ソフトバンク、市の職員は藤枝駅前の講義室でテレワークを実践した(22日、静岡県藤枝市)

17日、日本競輪選手養成所(伊豆市)に屋内木製250メートルトラック「JKA250」が新設された。自転車のトラック競技の会場となる伊豆ベロドローム(同市)に続き2例目となる、本格的な屋内トラックだ。

公益財団法人JKAの担当者は「(JKA250は)普通の国内のトラックに比べて距離が短く角度がつく分、スピードが出る。選手が世界に出て行くためには慣れることが必要な環境だ」と期待を語る。五輪中は日本選手の練習場や試合前のアップの場として世界の選手が集まる予定だという。

21日には、五輪本番を想定した自転車のロードレースが実施された。世界から集まった9カ国のチームを含む自転車ロードレースの選手95人が、12時に東京・武蔵野の森公園を出発。ゴールの富士スピードウェイ(静岡県小山町)に選手の姿が見えると、集まった約2千人の観客から歓声があがった。

静岡県オリンピック・パラリンピック推進課の担当者はロードレースを終え、路面の舗装の打ち替えや競技者の通行を守るサポーターの配置など競技者の安全対策を評価する。一方で、本番の実演で人員輸送の課題も見えてきたという。

富士山の登山シーズンと重なる夏場は、鉄道の遅延などから連鎖的に遅れが発生する可能性が高い。会場までのシャトルバスを柔軟に対応させ、個別のトラブルに備えるマニュアルをつくる必要がある。

藤枝市の商業施設「BiVi藤枝」内にある「市産学官連携推進センター」では22日、経済産業省の職員4人やソフトバンクの社員4人、市の職員5人がテレワークを実施した。都内の交通渋滞を防ぐ対策のひとつで、総務省などが主催する働き方改革運動「テレワーク・デイズ2019」の初日の取り組みだ。昨年約1682団体が参加したこの企画。通常1週間実施するところ、今回は五輪開催期間に合わせ1カ月とした。

駅前に商業施設が揃い、東京からアクセスにも優れる静岡駅や藤枝駅はテレワーク誘致の条件が整いつつある。周知に向けたモデル作りを行政が推進し、五輪時の混雑緩和の以後にも企業が県内にとどまるしかけづくりができれば、地域の交流人口の増加や首都圏の企業に勤める人の移住・定住促進にも弾みがつく。

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