2019年9月18日(水)

雑貨や内装材もニット製 手袋のイチーナ、新ブランド

2019/7/24 7:08
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ニット手袋製造のイチーナ(香川県東かがわ市)は、ニットの用途を広げる新ブランドの展開を始めた。照明やカバンなど従来はニットを使うことのなかった幅広い商品に応用し、個性を求める感度の高い顧客層を開拓する。ブランド専用のショールームを県内に設置、通販サイトも開設して発信力を高める。5年後の売上高を2018年6月期から約3割増やす。

照明やカバンなど、ニット製品の用途を広げる

新ブランドの名前は「ThinKniT(シンクニット)」。2018年9月からプロジェクトをスタートさせた。チームには市場浩社長や商品企画の社員に加えて、外部からブランドコンサルティングを手掛けるクレアツォーネ(東京・大田)の草野信明社長を招いた。

イチーナはニット手袋や日よけアームカバーなどの自社製品や、ライセンス契約による相手先ブランドの製品を手掛ける。しかし現在のラインアップでは「市場が限られている」(市場社長)。

そこで新ブランドはニットの用途を広げ、編む上で困難とされる技術に挑戦することをコンセプトに掲げた。開発・製造の設備投資として、約1000万円をかけて新しい編み機を導入した。

製品の一つが、ニットで包み込む球体の照明だ。付属の照明の大きさに合わせ、立体的にニットを編み込む。靴下のように生地が伸びて球を覆うのではなく、設計段階から球体になるようにデザインする。設計担当の社員が編み機にも習熟することで開発を実現した。

球体は編んでいる途中で糸が切れやすくなる。手袋製造で培ってきた技術を生かし、編むスピードや編みの強さを調節することで技術的に乗り越えた。現在は受注を受け付けており、販売は10月中旬以降。価格は3万~4万円となる。

17日からはシンクニットの製品として、トートバッグの販売を始めた。「ニットで面を作る」をコンセプトに、熱を加えると固まる糸を使いニットに強度をもたせた。ネイビーやブラックなど計4色を展開し、高さ40センチメートル、幅35センチメートルのサイズで2万1千円(税別)。

照明、カバンともにセレクトショップやオフィスなどの設計事務所といった販路を開拓する。年内にはネット通販も始める予定で、今後は新しい技術を用いた手袋をラインアップに加える。

ブランドの発信力を高めるため、シンクニット専用のショールームを香川県東かがわ市に建設する。延べ床面積30平方メートルの空間に照明やトートバッグを展示、販売する。10月完成の予定だ。

市場社長はシンクニットについて「ニットの可能性を広げていきたい」と意気込む。新ブランドの販売を進めることにより、イチーナは18年6月期に18億7千万円だった売上高を23年には25億円に伸ばす。(桜木浩己)

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