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今日も走ろう(鏑木毅)

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されど睡眠…熟睡できる環境を整えよう

2019/7/25 5:30
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この夏の大レースUTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)が近づいてきた。ここにきて睡眠の大切さを改めて実感している。昼夜問わず160キロもの山岳地帯を駆けるウルトラトレイルの世界では、寝ずに走るのが日常茶飯事であるため、つい普段の睡眠には無頓着だった。しかし、UTMBを目標に過酷なトレーニングに励んでいるといくら寝ても疲れが一向に取れなくなった。

そこで熟睡できるような環境を整えることにした。以前からいくつか実践していたことはある。

・スマホのブルーライトは脳を覚醒させるし、メールは気がかりな内容だと寝付きが悪くなるため寝る前には見ないようにする。

・部屋は遮光カーテンを使えば日の出が早いこの時期には明け方に光を浴びずにすむ。

・寝る前に読書をするが、初めての本は頭を覚醒させるのでストーリーがあらかじめわかっている作品を読む。私は司馬遼太郎さんの歴史小説、とりわけ心が前向きになる「竜馬がゆく」や「花神」などが好きで数ページめくると寝入り、安眠が約束される。

年をとっても眠りの質はまだ改善の余地がある

年をとっても眠りの質はまだ改善の余地がある

だがそれでもまだ十分とはいえなくなり、今回新たに寝具を見直すことにした。寝具でそれほど疲労回復に違いが出るはずはないとこれまでは懐疑的だったが、これは大きな間違いであるとわかった。

体に合わないマットレスだと体圧が特定の部位に集中して血流が悪くなり、疲労物質の除去が滞り、かえって疲労が残るという。確かにこれまで十分に寝たはずなのに起床時に腰や肩、脚がかえって凝っていることが実際にあった。フィッティングテストで体の圧力ができる限り均一に分散される素材と形状のマットを選び、使い始めてから格段に疲労がとれるようになった。

また枕も自分の頭と首の形状に合わなければ睡眠の質を悪くするだけでなく、肩や首に負担がかかるそうで、自分の体に合ったものに替えるとしっかりとした効果が得られた。

さらに私は練習のための移動で車を長時間運転することが多い。これまで長時間運転したあとは体が重だるくなり、一気に体調を崩すことが大きな悩みだった。そこで体の圧力を分散するマットレスの原理でつくられたクッションを利用したところ、この悩みも一気に解消され非常に驚いた。

年々熟睡できなくなり、疲労回復が遅くなっているのは老いのせいと決めつけて諦めていた。今回総合的に睡眠環境を良くしたところ、疲労回復のスピードが改善した。50歳をすぎて遅きに失した感もあるけれど、まだまだこのタイミングで気づいたのは幸運ともいえる。

考えてみれば人生のおよそ3分の1は寝ているわけであり、この時間を有効活用しない手はないではないか。たかが睡眠、されど睡眠なのである。

自分の健康のために運動するにせよ何にせよ、限られた時間しかない働き盛りの世代にとって、一日の3分の1を占める睡眠時間をいかに効果的に使うかで、残る人生において何か大きな差となって表れてくるに違いない。

(プロトレイルランナー)

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