「合意なき英EU離脱」で何が? 3つのポイント

英EU離脱
3ポイントまとめ
2019/7/26 4:30 (2019/7/26 10:11更新)
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英国の新しい首相に24日、ボリス・ジョンソン前外相が就任しました。ジョンソン氏は欧州連合(EU)からの強硬離脱派の筆頭格で、10月末に必ずEUから離脱すると訴えてきました。EUとの協議は難航が避けられず、EU単一市場から英国が無条件で突然切り離される「合意なき離脱」への懸念が強まっています。

ジョンソン氏は「10月末のEU離脱」を追求する(22日、ロンドン)=ロイター

ジョンソン氏は「10月末のEU離脱」を追求する(22日、ロンドン)=ロイター

(1)「10月末に離脱」を力説

英国はEUから10月末に離脱する予定です。ジョンソン氏はこれまで「EUとの合意があってもなくても10月末に離脱する」と繰り返し訴え、合意なき離脱を辞さない姿勢を強調してきました。メイ氏が目指してきた穏健路線の修正は確実で、経済混乱を招くシナリオが現実味を帯びます。

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(2)関税・通関で経済混乱

英国はこれまでEU加盟国として、EUの単一市場や関税同盟に参加してきました。合意なき離脱になると、英国は単一市場や関税同盟のメンバーではなくなるため、EUとの貿易に関税や通関手続きが生じます。英国とEUは離脱後の経済環境の激変を和らげるため、新たな英・EU間の通商協定を結ぶまでは、英国を暫定的に関税同盟などに残留させる「移行期間」を設ける方向で調整してきました。しかし合意なき離脱になれば、移行期間は導入されず、英国は巨大経済圏から突然切り離されることになります。物流が滞るなど、経済活動が大きく混乱しかねません。

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(3)英景気後退も

合意なき離脱になれば製造業の生産活動が一時的に乱れるとみられます。通貨ポンドの急落や関税発生で輸入品が値上がりし、個人消費の萎縮も想定されます。エコノミストの間では、合意なき離脱なら英経済を下押しし、景気後退に陥るとの見方が出ています。

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(ロンドン=篠崎健太)
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