現代自、30%増益 4~6月期 利益水準なお低く

2019/7/22 22:15
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【ソウル=山田健一】韓国の現代自動車が22日発表した2019年4~6月期連結決算は、営業利益が1兆2380億ウォン(約1140億円)と前年同期に比べ30%増加した。昨年末に発売した新型SUV(多目的スポーツ車)の販売が堅調で、1~3月期に続き四半期ベースでは増益となった。通期業績は18年を底に回復に向かう可能性があるが、利益水準はピークの半分以下にとどまるとの見方もある。

22日、現代自動車の幹部は「今後もSUVの新車を商品群に加え成長を維持する」と述べた(写真は大型SUV「パリセード」)

売上高は9%増の26兆9660億ウォンだった。採算の良い大型SUV「パリセード」(排気量3.8リットル)を開発し、業績の改善に寄与した。22日、アナリストとの電話会議に参加した崔秉喆(チェ・ビョンチョル)副社長は「小型SUVを新たに商品群に加える。19年後半も回復軌道を維持したい」と強調した。

韓国の4~6月期の自動車輸出額は、7月から米国での販売を本格化するパリセード効果などで114億ドル(約1兆2000億円)と9%増えた。同じ期間、半導体の輸出が24%減少するなかでは健闘した。

それでも、現代自を取り巻く環境は厳しい。4~6月期の世界販売台数は7%減の110万台超。中国で現代車の販売不振が続き、米国は景気の先行きに対する懸念から車需要そのものが減退しつつある。18日には韓国銀行(中央銀行)が3年1カ月ぶりに政策金利を引き下げた。韓国も景気減速の懸念を強めており、崔氏の見立て通り回復が続くかは不透明だ。

韓国SK証券は、現代自の19年通期の連結営業利益を3兆8593億ウォンと予想する。通期ベースで7年ぶりの増益を見込む半面、利益額は17年実績を2割近く下回る低水準にとどまると分析している。現代自の営業利益は、12年通期の8.4兆ウォンが最高。足元の回復は苦境が鮮明となった18年の反動にすぎない、との受け止めも可能だ。

一部の韓国メディアは、日本政府による半導体材料などの対韓輸出規制拡大をめぐり、将来的に環境対応車の部品や材料も規制対象に追加されることを懸念する。車載電池に不可欠なセパレーター(絶縁膜)などの世界市場では日本企業が優位に立っており、実現されれば、電気自動車(EV)などの商品戦略に打撃となる可能性がある。

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