フィリピン大統領 南シナ海、衝突回避へ「慎重な行動必要」

2019/7/22 21:27
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【マニラ=遠藤淳】フィリピンのドゥテルテ大統領は22日、就任して4回目の施政方針演説を首都マニラの議会で行った。中国と領有権を争う南シナ海について「武力衝突を避けるため、慎重でバランスのある行動が必要だ」と述べ、抑制的な対応を続ける方針を示した。領有権の主張を強めるよう求める声が一部で高まるなか、対中融和外交への理解を求めた。

施政方針演説に臨むフィリピンのドゥテルテ大統領(22日、マニラ)=ロイター

南シナ海のフィリピンの排他的経済水域(EEZ)では6月、同国の漁船が中国の漁船に衝突され、沈没した。これを受け、中国や政府の対中政策に対する批判が強まっている。しかし、ドゥテルテ氏は演説で「武力に頼ってでも排除すべきだとの声があるが、平和的に対応したい」と述べた。

海洋進出の動きを強める中国に対し「我々はある意味で譲歩している」と認めた。習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談した際に海洋資源を採掘したら戦争になると警告されたことに触れ「海軍を送れば、兵士は生きて返ってこない。家族を失う妻子を生みたくない」と話した。

南シナ海の大部分を領海とする中国の主張を退けた仲裁裁判所の判決にも言及。「国際的には我が国の領海だと認められている。国家主権は最も重要だが、我々が現在、直面する現実を踏まえ、抑制的にならなければならない」と訴えた。

国際的に批判が強まる薬物犯罪対策については、「残念ながら、違法薬物はなくなっていない。この問題に関連し、議会には死刑制度の復活に向けて動いてほしい」と強調。強硬な薬物捜査を続ける考えを示した。

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