九州FG、福岡に新拠点「貸出残高2倍に」笠原社長

2019/7/22 17:39
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肥後銀行と鹿児島銀行を傘下に置く九州フィナンシャルグループ(FG)は22日、福岡市に新しい営業・情報収集拠点「九州フィナンシャルグループ福岡ビル」を開業した。福岡は他の金融機関との競争が激しいが、人口増や再開発で地域経済は活況が続く。九州FGの笠原慶久社長は「できれば3~4年で(貸出金残高が)倍ぐらいになればいい」と意気込みを語った。

九州フィナンシャルグループが開業したビルには肥後銀行と鹿児島銀行の拠点が入居する(22日、福岡市)

「重要な営業拠点になる」。同日開いた開業式典に出席した笠原社長は語気を強めた。福岡ビルはJR博多駅近くに開業。道路を挟み、ほぼ対面に西日本フィナンシャルホールディングス(FH)傘下の西日本シティ銀行本店別館がある。

福岡ビルは地上10階地下2階建てで、延べ床面積は約6800平方メートル。九州FGのグループ戦略部福岡オフィスや鹿児島銀行福岡支店などが移転したほか、肥後銀行が新たに立ち上げた「福岡法人営業室」も入居する。営業室の人員は14人。増員や周辺支店の営業部隊の一部を集めており、今後攻勢を強める。

地方銀行は人口減、長引くマイナス金利政策で厳しい経営環境が続く。ただ、総務省の人口推計によると、福岡県は2018年の人口が約510万人(10月1日時点)と、13年連続で増えている。

福岡市が規制緩和して後押しする再開発プロジェクト「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」も進んでおり、笠原社長は「非常に大きなマーケット。今の(貸出金残高の)金額では小さすぎる」と明かす。

一方で福岡県には全国有数の地銀グループ、ふくおかフィナンシャルグループ(FG)と西日本FHが本社を構える。それぞれ福岡県における19年3月末時点の貸出金残高は約7兆3000億円、約5兆6000億円で安定した地盤がある。熊本、鹿児島、宮崎3県を地盤とする九州FGは福岡県では約5000億円にとどまる。

帝国データバンク福岡支店によると、福岡県で約2万社の企業がふくおかFG傘下の福岡銀行をメインバンクとしており、西日本シティ銀行は約1万8000社。九州FGは肥後、鹿児島両行あわせて142社だが、同支店担当者は「伸びしろがあるということ」と、前向きだ。

「熊本、鹿児島に工場などがある福岡の会社を中心に取引を伸ばしていきたい」とする笠原社長。九州南部の地盤を武器に福岡で存在感を示せるか、注目される。(高城裕太)

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