6月国内粗鋼生産0.4%増 10カ月ぶり 高炉生産回復

2019/7/22 14:56
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日本鉄鋼連盟(鉄連)は22日、6月の国内粗鋼生産量が前年同月比0.4%増の878万9千トンだったと発表した。昨年から高炉の生産トラブルや在庫調整に伴う減産が続いたが、10カ月ぶりに前年実績を上回った。自動車など製造業向けが底堅く推移した。一方、足元では東京五輪関連の需要が一巡。中国の景気減速や米中貿易摩擦の長期化を背景に先行きには不透明感も高まっている。

高炉の生産トラブルからは回復した(JFEスチールの高炉)

炉別の生産量は、高炉でつくる「転炉鋼」が前年同月比2.7%増の660万4千トン、スクラップ(くず鉄)でつくる「電炉鋼」が5.9%減の218万5千トンだった。自動車など製造業向けを中心に転炉鋼は伸びたものの、建材が中心の電炉鋼が伸び悩んだ。住宅着工件数の減少や五輪需要の一巡、人手や材料不足による工期の遅れを背景に、鉄筋用棒鋼の出荷量がマイナス基調にあることも背景とみられる。

同日発表した1~6月の粗鋼生産量は前年同期比3.6%減の5108万2千トンだった。3月まで続いた高炉トラブルによる減産が響いた。4月以降も、輸入材の増加などを背景に国内の在庫水準が高まり、生産調整の動きが広がったことが背景にあるとみられる。

一方、足元では国内の鋼材受注が伸び悩んでおり、今後の生産動向には不透明な要素が多い。5月の普通鋼鋼材受注は11カ月連続で前年実績を下回っており、国内向け、輸出ともに減少した。米中貿易摩擦や世界景気の減速を背景に輸出の伸び悩みが続けば、生産への影響も懸念される。

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