米国務長官、メキシコ外相と会談 移民対策に一定の評価
【ニューヨーク=丸山修一】ポンペオ米国務長官は21日、メキシコシティでエブラルド外相と会い、メキシコ政府が実施している不法移民対策などについて話し合った。メキシコ外務省は会談後に発表した声明で、ポンペオ氏がメキシコの実施している対策に関して「相当な進展があった」と発言し、米政府から一定の評価を受けているとした。
メキシコは5月にトランプ米大統領が不法移民対策が十分でないとして追加関税を発動すると表明したことを受け、6月に米政府との間で不法移民の対策強化を約束することで関税発動の無期延期に合意していた。メキシコ政府は大規模に治安部隊を南北の国境付近に配備するなどして、不法移民の取り締まりを強化している。
米政府はメキシコが実施している不法移民対策について今後、本格的に評価を実施することになっている。必要に応じてメキシコに追加対策を求めるほか、場合によっては再び関税措置が発動される恐れもある。
米国務省は会談後の声明でポンペオ氏がメキシコ政府の不法移民対策の取り組みに感謝した、としているが、現状では関税発動が完全に回避できるかは不透明な状況だ。