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イラン、ホルムズ海峡で英タンカー拿捕 英が緊急会合

(更新)

【ロンドン=中島裕介、イスタンブール=木寺もも子】イランの革命防衛隊は19日、ホルムズ海峡で英石油タンカーを拿捕(だほ)したと発表した。国際的な航行規則に従わなかったためとしている。英政府も自国のタンカー1隻が拿捕されたと認めた。原油輸送の要所であるホルムズ海峡での緊張の高まりは、世界のエネルギー供給に大きな影響を与えかねない。

当初、拿捕されたタンカーは2隻と伝えられたが、もう1隻のリベリアのタンカーは通常の航行ルートに復帰したもようだ。イラン側も「安全面に関する警告を受けた後、無事に航行を続けている」としている。

英タンカーの運航会社によると、拿捕されたタンカーは英船籍「ステナ・インペロ」で、23人が乗っていた。英時間19日午後4時(日本時間20日午前0時)ごろ、小型船とヘリコプターがタンカーに接近し、進路を変えさせたという。

英政府は19日、重大事件が発生した時に設ける緊急会合を開き、閣僚らが情報収集や対応策を協議した。ハント外相はタンカーの拿捕について「全く容認できない」と述べ、早期解放を訴えた。「我々は軍事的選択肢を検討してはいない」としつつも「すぐに解決しなければ、重大な結果が生じることになる」とイラン側に圧力をかけた。

ハント氏はポンペオ米国務長官と協議したことも明らかにした。トランプ米大統領は19日、ホワイトハウスで記者団に「英国とはとても緊密な同盟関係にある。英国とよく連携していく」と述べ、協調して対処する方針を示した。

イランによる英タンカー拿捕の発表の前に、英領ジブラルタル当局は4日に拿捕したイランタンカーの拘束期間を延長し、8月15日に裁判所で審理する方針を決めた。欧州連合(EU)の制裁に反しシリアに原油を輸送しようとした疑いだが、イランは強く反発している。英イランの対立は長期化する恐れも出てきた。

ホルムズ海峡では10日に英石油タンカーがイラン船舶に航行を妨害される事件があった。イラン側は関与を否定しているが、英国への報復として拿捕を試みたとの見方がある。

6月には安倍晋三首相がイラン訪問中、日本の会社が運航するタンカーが何者かの攻撃を受ける事件があった。イランは7月18日にも、同海峡を航行中の外国タンカーを14日に拿捕したと発表した。

英国はドイツ、フランスとともに、米国が離脱し、イランが義務履行の停止を拡大しつつある核合意の枠組み維持に努めている。14日には英独仏の首脳がペルシャ湾情勢について「安全保障の悪化について深刻な危機に直面している」とする共同声明を発表した。だが双方のタンカー拿捕を通じて、英とイランの関係は急速に悪化しており、欧州3カ国の足並みが乱れる可能性もある。

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