郵政株下落続く、復興財源の目安割る 政府売却不透明

2019/7/19 21:33
保存
共有
印刷
その他

かんぽ生命保険の不適切販売の問題で、親会社の日本郵政株の下落が続いている。19日は一時前日に比べ10円(0.9%)安い1101円まで下げ、連日で上場来安値を更新した。政府が郵政株の売却で復興財源を確保するための目安となる1130円台も割り込んだ。株価低迷で、今秋とみられていた売却が一段と不透明になってきた。

日本郵政 グループ各社

郵政株の終値は1102円と7営業日続落した。先月末からの下げ幅は118円(9.7%)となった。かんぽ生命株も前日比7円(0.4%)安い1759円となり、先月末から238円(11.9%)下がった。上場来安値圏にある。

政府は4月、郵政株の持ち分を57%から郵政民営化法が定める下限の「3分の1超」に下げると発表した。売却予定の10億株あまりで1.2兆円の復興財源を確保するには最低でも1株1130円台で売る必要がある。割引率を考慮すれば市場価格はさらに数%の上乗せが必要とみられ、今の株価が続けば目標の復興財源は確保できない。

主幹事証券の選定を済ませ消費増税前の8月末から9月に売却すると予想されていたが、証券業界からは「この状況で売り出しても投資家がどれだけ買うかわからない」との声が上がっている。財務省は売却の可否を慎重に見極めている状況だ。

郵政株は復興財源確保のために2022年度までに売却しないといけない。「この秋を逃せば次はいつになるかわからない」との指摘もある。

6月下旬からかんぽ生命で顧客に不利益を与えた可能性のある契約が相次いで発覚した。今月10日にかんぽ生命が顧客救済や再発防止策を発表したが、その後も日本生命保険が日本郵便に委託商品の販売の一時停止を求めるなど影響が広がり郵政株、かんぽ生命株ともに下げ止まらない。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]