2019年8月22日(木)

大日本住友、豪バイオ企業と買収交渉 海外の再生医療強化

2019/7/19 12:40
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大日本住友製薬は19日、豪バイオ企業のサイナータ・セラピューティクスに買収提案したと発表した。買収額は150億円強。同社はiPS細胞を使った医薬品開発に強みを持つ。欧米で臨床試験(治験)を進めており、大日本住友にとっては力を入れている再生細胞事業の海外展開の後押しとなる。

大日本住友製薬はiPS細胞を使う再生医療に力を入れる(大阪府吹田市)

オーストラリアの法律に基づく「スキーム・オブ・アレンジメント」を活用する。サイナータの同意のもとで株主の一定数の議決権の賛同を得られれば完全子会社化できる。買収条件などについて交渉中で、買収額は1株あたり2豪ドル(約152円)、150億円強となる見込みだ。

サイナータは骨髄や臓器の移植時に起きる重い合併症「急性移植片対宿主病(GVHD)」の治療薬候補の治験に取り組む。既に少数の患者を対象にした第1段階の治験を終え、安全性と有効性を確認している。富士フイルムホールディングスが一部出資している。

大日本住友はこれまで、iPS細胞を使った再生医療技術の実用化に向けて国内の産学と連携して研究開発を進めてきた。一方でiPS細胞を含む再生細胞医薬事業の海外展開については、6月に米サンディエゴ(カリフォルニア州)に情報収集拠点を開設して緒に就いたばかりだ。

再生医療は治療にかかる費用が高額になると見込まれ、米国市場では大きな需要が見込める。今回の買収が成功すれば、サイナータの持つ研究力だけでなく、欧米で先行して治験を進めているノウハウも得られる。再生細胞医薬事業の海外展開の大きな後押しとなりそうだ。

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