身柄確保の男「小説盗んだから放火」 京都アニメ火災
犠牲者の半数以上、屋上に通じる階段に

2019/7/19 9:26 (2019/7/19 11:57更新)
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火災が起きた京都アニメーションの建物を調べる消防隊員(19日午後、京都市伏見区)

火災が起きた京都アニメーションの建物を調べる消防隊員(19日午後、京都市伏見区)

京都アニメーション(京都府宇治市)の京都市伏見区のスタジオで起きた火災で、死亡が確認された33人のうち、屋上に通じる階段で半数以上の19人が見つかったことが19日、京都府警などへの取材で分かった。折り重なるように倒れており、屋上に逃れようと殺到した可能性がある。府警は同日午前、現住建造物等放火や殺人などの疑いで現場検証を始めた。

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府警は亡くなった33人のうち、遺体の損傷が激しい5人について解剖して死因を調べる。残る28人は一酸化炭素中毒の可能性が高いとみている。

火災直後に付近で身柄を確保された男(41)がガソリンをまいて火を放ったとみられる。現場にいた同社従業員は府警の聞き取りに、「男が正面の入り口から入ってきてすぐに火が上がった」と説明したことも判明。府警は、瞬時の犯行だったとの見方を強めている。

男はやけどを負って病院で治療中で、府警は容体の回復を待って詳しく事情を聴く方針。京都市消防局によると、火災は覚知から約20時間が経過した19日午前6時20分ごろ、鎮火された。放火による火災の犠牲者数としては平成以降で最悪。

府警によると、男は捜査員に身柄を確保された際、「小説を盗んだから放火した」などと話したという。周辺住民も「いつもパクリやがって。あいつらが悪い」と男が話す様子を目撃していた。府警は京都アニメーションに恨みを募らせていた疑いもあるとみている。

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放火された京都アニメーションの建物を訪れ手を合わせる人(19日午前、京都市伏見区)

放火された京都アニメーションの建物を訪れ手を合わせる人(19日午前、京都市伏見区)

同社のホームページによると、事業の一環として「KAエスマ文庫」を発刊。一般から小説の応募も受け付けており、受賞作品を文庫化したりアニメ化したりしている。

スタジオのあるビルは3階建てで、火災は18日午前10時半ごろに発生。府警などによると、当時ビルには同社の社員ら74人がいた。1階で2人、2階で11人、2~3階の階段で1人、3階と屋上をつなぐ階段で19人が死亡。負傷者は男を含め36人に上った。屋上に出る扉は閉まったままで、階段の幅は1メートル超だった。

捜査関係者によると、現場付近で20リットル入りのガソリンの携行缶や台車、バケツのほか、包丁数本やハンマーが入ったかばんが見つかった。包丁とハンマーには血痕などはなかったという。

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