2019年9月24日(火)

原発事故の被災地、投票率向上に苦心 避難長期化

参院選2019
2019/7/18 20:04
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東京電力福島第1原子力発電所事故で避難指示が出た福島県の各自治体が参院選の投票率向上に向け苦心している。各選挙管理委員会は各地に散らばった避難者の利便性を考え、期日前投票所を複数設置するが、避難生活の長期化に伴い投票率低下の懸念が強まっている。投票所の場所や人員の確保も容易ではない。

 福島県大熊町の住民らが暮らす復興公営住宅前に置かれたワゴン車で期日前投票する町民(17日午後、福島県いわき市)=共同

国の避難指示が出た福島県の11市町村の投票率は、原発事故前の2010年参院選で県全体の61.63%を上回る64.98%だったが、13年と16年参院選はそれぞれ55.28%、55.54%となり、16年は県全体の57.12%を下回った。16年は第1原発が立地する大熊町と双葉町を含む5町村で、投票率が5割を下回った。

避難生活で投票の仕方に変化が起き、全投票に占める期日前投票と不在者投票の割合が増加。11市町村で10年は合計24.53%だったが、16年は47.89%まで上昇した。

各選管は投票率を上げようと工夫を凝らす。4月に一部で避難指示が解除され、事故後初めて町内に投票所が復活した大熊町は、住民が多く住む町外の復興公営住宅4カ所に投票箱を載せたワゴン車を回らせて、期日前投票を呼び掛ける。

自治体職員の負担は少なくない。富岡町の選管担当者は「事故前は町内に投票所を設置すればよかったが、今は住民がどこに多く居住しているかを把握した上で町外にも場所を借りなければならない」と話す。全域避難が続く双葉町は今回、8カ所の期日前投票所を設けた。事故直後よりは減ったが「職員を各地に配置する必要があり人手確保も大変だ」と語った。〔共同〕

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