2019年8月26日(月)

象印、社内でペット飲料を禁止 マイボトル拡販狙う

日経産業新聞
コラム(ビジネス)
2019/7/19 4:30
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

象印マホービンは2019年内に、社内でのペットボトルの使用を全面的に禁止する。自席や会議室などへの持ち込みを禁じ、社内の自動販売機からもペットボトル飲料をなくす。同社は保温・保冷機能の高いステンレスボトルが主力製品の1つ。海洋汚染などプラスチックごみ(廃プラ)の問題に消費者の関心が集まる中、社員が率先して環境配慮の姿勢を示し、「マイボトル」の拡販に取り組む。

同社は1日から、社内会議や自席でのペットボトルの使用を禁じた。実際の会議では各自が色とりどりのステンレスボトルを持ち寄って話し合う。今後は社内に給水器の設置を進め、自販機からペットボトル飲料をなくす予定だ。

19年内に大阪市の本社など国内拠点からペットボトルをなくし、20年以降はグループ企業に順次広げる。タイの自社工場では5月からペットボトルの使用をやめた。

象印マホービンは社内でのペットボトル使用を禁止する

象印マホービンは社内でのペットボトル使用を禁止する

象印は6月、大阪府と廃プラ削減に向けた協定を結んだ。同社のボトル販売店で府の取り組みを紹介し、府が主催するイベントに象印製品を置くなど、マイボトルの普及に向けて連携していく。

6月末に大阪で開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)でも50年までに廃プラをゼロにする目標の導入で各国が合意した。象印はG20の会場に5500本のステンレスボトルを用意し、各国のスタッフらに配った。同社の市川典男社長は「廃プラ問題の解決策としてマイボトルを使おうというのが世界的な基調になりつつある」と話す。

足元の業績は芳しくない。18年11月期の連結業績は売上高が846億円と前の期比で1%減少した。15年11月期の897億円をピークに3期連続の減収だ。19年11月期も売上高は前期比6%減の800億円、純利益も14%減の38億円を見込んでいる。

象印の主力製品は炊飯器とステンレスボトルだ。18年11月期の連結売上高のうち、63%を炊飯器などの調理家電製品が、31%をステンレスボトルなどのリビング製品が占める。高価格帯の需要が高まっている国内炊飯器は堅調だが、海外売上高(282億円)の約4割を占める中国の景気減速で、現地メーカーより高額な同社製品は売れにくくなっているという。

海外部門では中国頼みから脱却し、欧州やインドでの販売を強化する方針を掲げる。G20で自社製品の性能と環境問題への姿勢をアピールしたことで、海外でのブランド力向上にも期待している。

「ボトルメーカーとしての意識を、改めて社内で徹底したい」と市川社長は話す。まず「隗(かい)より始めよ」で社内からペットボトルをなくし、脱プラを進めながら自社製品の拡販を目指す。(大阪経済部 川井洋平)

[日経産業新聞2019年7月15日付]

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