2019年9月15日(日)

米経済「緩やかに成長も貿易摩擦の影響」 地区連銀報告

2019/7/18 4:08
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ベージュブックによると、米経済は緩やかなペースで拡大している=AP

ベージュブックによると、米経済は緩やかなペースで拡大している=AP

【ワシントン=長沼亜紀】米連邦準備理事会(FRB)が17日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)は、5月中旬から7月上旬にかけて米経済が「緩やかな成長を続けた」と総括判断した。企業の景気見通しは「全般には明るい」としたが、中国などとの貿易摩擦の悪影響が製造業以外にも広がっている点も指摘した。

同報告は米経済は「緩やかなペースで拡大」したと述べ、前回から景気判断を維持した。小売売上高は「大半の地区でやや増加」、金融以外のサービス部門の活動も上向いた。製造業は「横ばい」だった。

足元は堅調な一方、貿易摩擦やそれに伴う海外景気の減速で先行き不安が高まっているとの声が相次いだ。米南部のダラス連銀が行った調査に回答した360企業のうち28%が関税の悪影響を指摘。北部のシカゴ連銀も「多くの分野で企業は投資を控えている」と懸念を伝えた。

製造業では、米東部のボストン連銀が、地区内の電子メーカーが中国製部品への関税を避けるため組み立て工場をドイツに移転し、米国内の人員を減らした例をあげた。東部リッチモン連銀は、小売業者が関税理由の仕入れ価格上昇に直面していると報告した。

また、南部のアトランタ連銀は海外景気の減速などで海上輸送、航空輸送の需要が減っていると指摘。北部のクリーブランド連銀も、専門ビジネスサービス部門でも不透明さを深刻なリスクとみていると報告した。

同報告は、8日までの情報に基づき、全米の12地区連銀が経済動向をまとめたもので、30日~31日に開く次回米連邦公開市場委員会(FOMC)の検討資料になる。

米経済は、雇用が堅調で個人消費も強い。しかし、パウエル議長は「貿易摩擦や世界景気の減速で、米景気の不透明感が高まっている」として、物価停滞の長期化への懸念から、予防的に早期利下げに踏み切る考えを示しており、市場関係者はすでに次回会合での利下げを織り込んでいる。

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