都が医科歯科大と協定 研究設備ベンチャーに共用
東京都は国立大学法人東京医科歯科大学(東京・文京)と創薬・医療分野のベンチャー支援に関する連携協定を結んだ。同大の研究設備を都内の起業家や新興企業が比較的安価に利用できるようにする。新しい技術やアイデアの実用化を後押しする。
支援対象は創薬・医療分野の起業家や新興企業で、都内で事業化を進めたり事業所を設置したりする必要がある。要件を満たす起業家らが医科歯科大に申請すると、研究設備を学内の研究者と同料金で利用できる。例えば細胞膜に薬が浸透したかを観察できる透過電子顕微鏡で1時間1000円など、学外利用者の料金の半額程度にあたるという。
都は協定に基づいて負担金1500万円を医科歯科大に支払った。創薬・医薬分野の研究開発には一つの設備に数千万円規模の投資が必要になり、起業家らにとっては負担が重い。研究開発が遅れる原因となっていた。