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甘くない世界、代表で痛感 最も重要な仕事できず

1次リーグ敗退となった南米選手権(コパアメリカ)の後、1週間ほどの休暇をとった。滝川二高時代の恩師である黒田和生先生をはじめ、普段なかなか会えない方々と過ごした時間は、とても充実したものだった。

今はもう、自主トレーニングを開始している。

南米選手権のウルグアイ戦で攻め込む岡崎(18)=共同

以前の僕はコンディショニングにそれほど気を使わないタイプだった。練習で全力を尽くす準備、競争に勝つための強化をするだけで十分だと思っていた。マッサージなどの身体のケアも痛みや疲れが出たら行う程度だった。

シーズン中に飲酒することはないが、食事面も食べたいモノを食べ、自然体でいることが僕らしいと考えていた。食事や睡眠などに細かい配慮をするアスリートが多いなかでは、異質な存在だったかもしれない。

昨年のケガを機に身体への意識が自然と高まった。30代になれば、20代と同じというわけにはいかない。専門家から学ぶことは多いが、自分の身体で体感できることを、一つ一つ経験として身につけていく作業も興味深い。

体組成計を毎日使い、食事やトレーニングなどによって自分の身体にどんな変化があるのかを調べる。データでコンディションを可視化し、調子の良い状態を知り、それを維持するために調整する。それが日課となった。

専属の日本人トレーナーと契約し、日々マッサージを受け、疲労をためない環境も整えた。その結果、昨季は出場機会は少なかったものの、コンディション的には「いい状態」をつくり、保つことができた。それは日本代表でも維持できたと思っている。

コパを戦う一員として僕が準備したのは、ストライカーとしての感覚を取り戻すことだった。昨季はゴールはおろか、ほとんどFWでの出場機会がなく、ストライカーとしての自信が薄らいでいた。

それを取り戻したくて、移動時間や宿舎などでは、世界の点取り屋たちの試合映像を見続けた。そこにはシーズン2桁得点を記録した、ブンデスリーガ・マインツ時代の僕の映像も含まれていた。

間合いやタイミング、スピード感……。映像からイメージを取り込み、その感覚を練習で試す。周囲の選手にパスを要求し、動き出しを確認する。日本代表での毎日はそんな時間の繰り返しだった。

おかげでコパの第2戦、第3戦は先発で起用された。ある程度、自分がやるべきプレーはできたと思う。しかし、得点という最も重要な仕事はできなかった。

1年ぶりの代表招集で、しかもコパという真剣勝負の舞台の決勝トーナメントでブラジルと対戦したかったし、ゴールもとりたかった。でも、僕のいる世界はそんなに甘いものじゃない。それを代表でまた実感できてよかった。

(レスター所属)

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