2019年8月20日(火)
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完璧主義の2世議員 欧州委員長にフォンデアライエン氏

2019/7/17 6:45
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16日、欧州議会の演説では「名家の2世議員」、そして「国際派」という2つのイメージを前面に押し出した。

次期欧州委員長に承認されたフォンデアライエン氏=ロイター

「ほかの国が手をさしのべ(欧州を荒廃させた)ドイツに再び民主主義をもたらしてくれた」。欧州統合の原点として挙げたのは平和への誓いと周辺国への感謝の念だった。欧州経済共同体の高官として域内融和に奔走し、のちに独政界の重鎮に転じた父の持論である。

自らはブリュッセル生まれの「ヨーロッパ人」だと宣言する。英独仏の3カ国語を織り交ぜた熱弁を「ヨーロッパ万歳」で締めくくり、ドイツという国の枠にとらわれない姿勢を演じてみせた。

議会答弁は隙がなく、記者懇談はそつなくこなす。今回の演説も何日も考え抜き、計算し尽くした言葉遣いだった。

父からの帝王学に加え、信仰心の厚いプロテスタント教徒として勤勉さを重んじて徹底的に勉強する、と周囲は証言する。薄氷で委員長に選ばれると、いつもは崩したことのない表情が緩んだ。

保守系キリスト教民主同盟(CDU)のリベラル派。独政界では政治信条の近いウルフ元大統領やメルケル首相に引き立てられ、出世階段を駆け上がった。7人の子供を育てながら政治人生を歩み続けた。熱心に取り組んだ子育て支援が独政府の「主要政策」に格上げされたことが業績の一つだ。

物腰が柔らかく、手堅さには定評がある。一方、本音を少数の側近にしか漏らさず、秘密主義という印象もついて回る。

極右思想に染まったドイツ軍将校が大統領らの暗殺を企てた事件では、国防相として監督責任を負う立場だったが「規律の問題」にすりかえ、批判を買った。ベルリンで渦巻く「人情味やカリスマ性に欠ける」という風評をブリュッセルでは消せるのか。60歳。

(ロンドン=赤川省吾)

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