ドルジ仏環境相が辞任 公費で夕食会開いた疑い

2019/7/16 23:33
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【パリ=白石透冴】フランスのドルジ環境相は16日、公費で豪華な夕食会を開いていたなどとの疑惑を受け辞任した。現政権が富裕層を優遇しているとの批判が根強いなか、政権へのダメージは避けられない。マクロン大統領は環境政策に力を入れて若い有権者を取り込もうとしているが、環境政策のトップが交代する事態となった。

ドルジ仏環境相(左)は辞任した=ロイター

ドルジ氏はフィリップ首相に次いで政府ナンバー2の地位にある。前任者がマクロン氏との意見の違いから辞任し、2018年9月に着任した。

ドルジ氏はフェイスブック上で不正を否定したうえで「職務を果たせる状態にない」としてフィリップ氏に辞意を伝えたことを明らかにした。疑惑を報じた仏メディア、メディアパルトに対しては「噂と推測で私を攻撃している」と批判した。

メディアパルトの10日の報道などによると、国民議会(下院)議長だったドルジ氏は17~18年の間に十数回、妻や妻の友人などを招いてロブスターや高級ワインを提供する夕食会を公費で開いていた。また高額な給与を得ていたにもかかわらず、家賃補助を受けて仏西部ナント近くで公営住宅を借りていた。

ドルジ氏は報道後、テレビに出演して不正を否定。ただ「私はロブスターは好きではない。甲殻類にアレルギーがある」などの発言が問題の本質を理解していないと受け止められ、かえって有権者の怒りを買った。

マクロン氏はドルジ氏を擁護し、15日の記者会見で「私は事実に基づいて判断する」と発言。辞任の必要はないとの見方を示していた。ただ批判の声がやまず、政権運営に支障を来すとみて急きょ辞任を認めたとみられる。

5月の欧州議会選挙で環境保護政党が躍進するなど、フランスでは環境政策に有権者の関心が急速に高まりつつある。マクロン氏もドルジ氏を軸に有権者を引き付ける環境政策を打ち出そうとしていただけに、政権に手痛い失点となる。

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